「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        中曽根・元総理の中国訪問と”老害”

2008-05-01 06:52:42 | Weblog
中国訪問中の中曽根康弘元首相が中国の胡錦涛主席と会談している画面をテレビで
見た。何を話したのかアナウンサーが言っていたが、忘れてしまった。僕がとっている
新聞は次の日、中曽根訪中については一行も報じていない。マスコミにとっても無意味
なニュース、あるいは社の報道姿勢に反すると判断したのかもしれない。

中曽根氏は今月誕生日がくると90才、失礼だが、後期高齢者の後期にあたる。四分の
一世紀も前に首相だった方である。胡主席の訪日を前に何故"熱烈歓迎”のお先棒を
かつぎにノコノコ北京参りをしにいったのかー。自分の意思での訪中か、それとも福田
総理の要請で出かけたのか。もし後者ならば、福田政権はいよいよ末期に近い。先の
長野での”聖火”騒ぎや"毒いり餃子"事件が未解決で、大方の国民は中国の指導者
を暖かく迎える雰囲気ではない、この時期にだ。

平成15年、時の小泉純一郎総理は、衆院選挙の自民党比例代表制に73歳定年制を
実施し中曽根氏や宮沢喜一氏などの総理経験者に事実上の政界引退を懇請した。こ
れが正しいかどうかは別だが、小泉氏の意図は政界の"若返り”だった。

71歳の福田総理の”采配”をみていると、後期高齢者の僕からみても”若さと力”にかけ
ているように見える。五輪三大会連続出場を求めた柔道の井上康生選手が日本選手権
の準々決勝で敗退した。残念だがこれが世の常なのだ。引き際を失い、自分の歳を忘れ
て今なお国家の問題に口を出している政治家は哀れである。本人がそれと気がつかな
のが"老害”なのだ。