「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       朝青龍は”初っきり”に転向したら

2008-05-28 05:57:36 | Weblog
朝青龍、白鵬両横綱の千秋楽の土俵上の態度について文部大臣が”いかなるものか”
といい、これを受けたのか、やっと北の湖・相撲協会理事長が昨日、両横綱を呼びつけ
て厳重注意した。前代未聞、大相撲始まって以来初めての醜態、日本人として見苦しか
った。

戦前、僕は昔の両国国技館で両横綱みたいな力士の土俵上の"にらみ合い”や"取っ組
みあい”を目にしたものだ。が、それは花相撲の中の"初っきり相撲"の演技である。昔、
大相撲は年二回、東京だけの開催だったので、巡業や花相撲を見る機会が今より多かっ
た。子供だった僕も何回か、東西座敷の通路が造花で飾られた花相撲を見にいった。

花相撲で人気があったのは十両以下の力士の"飛びつき五人抜き”と"初っきり”であった。
"初っきり”は今でも地方巡業や福祉相撲などで見られるが相撲の禁止手を幕下以下の力
士が面白おかしく観衆に見せる相撲だ。マゲをつかんで投げたり、口に水を含んで土俵に
まいたり、柄杓で相手の頭を殴ったりする。これを痩せたソッポの力士と肥ったアンコ型の
力士が演じる。

朝青龍は平成18年夏場所で旭鷲山(当時)のマゲをつかんで叩きこんだとして反則負けし
ている 。いうならば、禁じ手の前科がある。あのふてぶてしく見える態度も”初っきり”の
悪役にはよく似合う。相撲人気に陰りがみえたら、協会は真剣に朝青龍の"初っきり”転向
を考えたら。昔、島田川という人気の”初っきり"力士がいたのを想い出した。