「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     なぜ今「シベリア抑留者」補償問題なのかー。

2008-05-05 06:03:12 | Weblog
昨日のNHKニュースで民主党が今国会に「戦後抑留者に関する特別措置法」を
提出すると報じていた。この法案は、簡単にいえば戦後ロシア(当時ソ連)によっ
てシベリアなどに連行され強制労働された旧日本軍関係者に未払いの特別給付
金を支払うといものだ。民主党案は抑留期間によって25万円から150万円として
いる。

敗戦後シベリアなどに連行され不法に強制労働させられた旧日本軍関係者は56
万から65万人ともいわれる。このうち現地で4万人を越える人が亡くなられ、残り
の方が帰国されたが、皆さんすでに80歳をすぎた高齢である。この補償問題につい
ては、2006年12月、民主党など三党が30万から200万円支払うという共同決議案を
国会に提出したが否決されている。かわって2010年に終わる「平和祈念事業基
金」から銀杯と10万円の旅行券が贈られる。

民主党がこの時期に廃案になったものを何故再提案するのか真意はわからない。し
かし、解散、総選挙をにらんだ同党の党略のように僕にはみえる。80歳を越えた老人
が10万円の旅行券を貰っても本人名義の使用では、実際問題として使い道に困る。
ねじり国会で、この辺のところをついてくるのだろう。旅行券といった役人の発想も
困ったものだが、一度廃案になったものを再提出するのも公党として”如何なる”も
のだろうかー。それもバナナの叩き売りではなかろうに、補償額を下げて行う魂胆は
僕には理解できない。