「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      小泉引退 ロックンロール政治の終焉

2008-09-26 06:05:47 | Weblog
小泉純一郎・元首相が突然,次期選挙に出ないと言い出した。まだ67才、日本では
政治家としては”旬”の年齢である。彼が総裁のさい決めた自民党73歳定年制(比例
代表)まで相当時間があるのにだ。石原都知事の言葉を借りれば”純ちゃんらしい”と
いうことだが、いろいろな反響と憶測を呼んでいる。

小泉政治の5年余については毀誉褒貶だ。将来歴史がどのように判断するか判らな
いが、ミーハーにも似た国民的人気があった。それは彼が誕生日が同じで、熱狂的
ファンであったエルヴィス・プレスリーのロックンロール時代のアメリカの若者的な浮か
れ方にも似ていたーと今思えばそんな感じもする。

”男の美学”という言葉をよく聞く。小泉氏の引退を聞いた時、瞬間的にこの言葉を思
い出したが、必ずしもそうではないらしい。政治からは引退しないし、次男を後釜に
たてるらしい。僕ら一般人の社会では60歳が定年、第二の人生もせいぜい65歳まで。
その後余生を楽しめるものだが、政治家という商売は一回やったら辞められないものの
ようだ。

小泉改革路線を継いだという小池百合子氏が、さきの総裁選挙で予想外の議員票を
獲得したという指摘もある。僕個人も今の自民党が民主党に対抗できるとすれば、小
池総裁以外にはないと思っていた。戦後の政治家の中で、最も”戦後派”的な政治家
は小泉氏だと僕は思う。好い意味でも悪い意味でも彼は僕らの世代にはないものを
持っていた。

時代は動いている。改革路線は必要である。しかしロックンロールのような浮かれ方
は小泉氏の引退で終わりにして欲しい。