「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           Always ドバイの夕日(1)

2009-05-09 06:22:39 | Weblog
5か月ぶりにドバイを訪れた。この間、世界規模の不況の波で、さすがのドバイも
崩壊した。ドバイの夢の計画も砂漠の蜃気楼にすぎなかった、といった報道が日
本のマスコミを賑わせた。本当にそうなのだろうか。48年前(昭和37年)の取材の
さい同行のKカメラマンが撮った写真が縁で招待を受けた僕は、たった3泊の旅だ
ったが、ドバイの現実をかいま見てきた。以下はその印象記。

ドバイはこれから6月にかけてが、1年の中で一番暑い時だという。陽が沈みやっと
暑さがおさまった頃、僕はホテル5階のレストランのバルコニーの椅子に腰掛け、グ
ラスを傾けようとしたが、とても耐えられない、暑さではなく、近くに建設中のホテル
の工事現場から響いてくる騒音である。午後8時をとっくに回っているのにだが。

5日はむこうは休日ではない。普段の火曜日なのだが、写真展のオープンセレモニー
の会場横のショッピング・モールは昼間なのに買物客がある。高級ブランド品を売って
いる店ばかりなのだが、信じられない。僕らが泊まったホテルはマリーナ地区の高級
ホテルだが、外国からの観光客は11月の訪問の時と同じ、減っているようには見られ
ない。真っ赤に日焼けした欧米人が楽しそうに休日を楽しんでいた。

でも不況は不況のようだ。観光の中心地であるクリーク(入り江)まで乗ったタクシーの
運転手は観光客の数が減ってきたとこぼしていた。街中を走っても工事をストップして
いるように見える工事現場もあった。それでも外国からの出稼ぎ労働者を運ぶ朝晩
の風景は、僕の目には前回昨年11月と同じように見えた。
(続)