「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       「Dubai 1962」 「昭和37年 東京」

2009-05-30 05:34:32 | Weblog
1962年、独立前のドバイを撮った同行のカメラマンの写真展「Dubai 1962」が
成功裏に終わったと、現地からメールが入った(小ブログ5月8日ー10日参照)。
三週間の会期中、写真展を訪れた人は3千人を越す盛況で、会場のアート・セ
ンター始まって以来の記録の事だ。関係者の一人として喜ばしい限りだ。

年を重ねると、時代感覚がおかしくなる。僕らがドバイを訪れたのは、もう半世
紀近くも前の事だが、ついこの間のような気もする。ドバイの人たちが写真展を
みて、その変わりように驚き、ノスタルジアを感ずるのは当たり前だ。1962年ー
昭和37年の東京だって考えれば、すごい変わり方をしている。当時、新宿副都
心の高層ビル群はなく、淀橋浄水場脇を都電杉並線が走っていた。もちろん新
幹線も高速道路なかった時代だ。

今年は横浜開港150年、これにちなんで地元のテレビ局が開港当時の古い写
真を紹介している。写真の持つ訴求力だ。開港当時の横浜を彷彿とさせてくれる。
多分「Dubai 1962」写真展もこれに匹敵するものだろう。現地からのメールでは、
展示された写真は写真展のあと、ドバイ文化庁に寄贈され、町並み保存区の一角
にある建物で常設展示されることになる。

昭和30年代がブームだという。ドバイの写真展の成功から、なんとはなくあの当
時の日本に僕もノスタルジアを感ずるようになった。昭和37年は歌で言えば「いつ
でも夢を」「遠くへ行きたい」が流行した年であった。