「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        独り暮らしの年寄りの閉じこもり

2010-05-16 05:25:44 | Weblog
総務省の2010年「高齢社会に白書」によると、独り暮らしの高齢者の三割以上が
終日、回りと会話をしないという。ショッキングな報告である。なかでも男性の高齢
者の場合は41・2%が周囲との会話が電話やメールを含めて2-3日に1回以下
だというのである。

幸い僕の周囲にはこうした不幸な老人はいない。昨日も2か月ぶりにスペイン協会
の文化の集い「ドンキホーテ」に顔を出したが、この会には僕より高齢な先輩が4人
もいる。Yさんは大正9年生まれ、今年90歳、終生独身だが、見た目には僕より若
く見える。

会を主宰するKさんも80歳である。毎月、この会を準備し、自分で調査された過去1
か月のスペイン語圏のニュースをコピーして配布してくれる。この会のよい事は参加
者一人一人に3分間の近況報告のスピーチの機会をくれる事だ。年寄りになると、確
かに現役時代に比べて人の前で話をする機会が少ない。だから、年寄りの中には会
合などで、この時とばかりと、ながながとしゃべり、ひんしゅくを買ったりする。

お年寄りの家に閉じこもりの原因は、足腰の弱りからきていると思ウ。「ドンキホーテ」
の会に参加の老人には杖をついた人はいない。足腰が弱くなると、どうしても外出が
面倒になり、社会との接触が減ってくる。これが老化への悪循環のように思える。閉じ
こもり老人をなくす対策は、足腰をきたえることだ。外出すれば、自然と外への関心も
深まり、ボケ防止にもつながる。