「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

何故ベトナム.フィリッピンと対中共闘しないのか

2014-05-22 05:54:33 | Weblog
昨日床屋へ行ったら”政治談議”好きの主人から”ベトナムとフィリッピンが南シナ海の中国の領海侵犯に対して共闘しているのに、日本はなぜ黙っているのか”と叱られた。ベトナムのグエン.タン.ズン首相がマニラを訪れ,アキノ大統領と会談した後、中国の南シナ海での行動は地域の安定と平和へ挑戦だと非難した。日本も東シナ海の尖閣諸島で、中国から同じ脅威を受けているのに、何故ニ国と共同歩調をとらないのか、というわけだ。

安倍総理は30日からシンガポールで開かれるアジア安全保障会議に出席し、アセアン諸国に対して「安倍ドクトリン」を発表し、日本の立場を明らかにするようだ。新聞報道によれば、安倍総理はこのドクトリンの中で「法の支配と自由の重要性」を各国に訴え、名前は出さないが、中国の力による現状変更を求める試みには断固反対の立場を表明するとのことだ。しかし、床屋談義的にいえば、こんななまぬるい表現では中国は何とも思わない。現実に今、上海で開催中のアジア信頼醸成会議で、習近平中国主席は”アジアの安全はアジア人民が守らなければならない”と、自分の侵略行為を棚にあげて米国を非難している。

習近平主席は先頃のロシア.プーチン首相との会談でも、来年の戦勝70周年にはロシアと共同で記念行事を行い、対日歴史観で共闘しようといった意味の声明を発表している。北方領土を占領したまま返還しないロシアの態度を容認し、自国の尖閣への要望を実現しようとでも思っているのかもしれない。俗っぽい言葉でいえば、”盗人猛々しい”のである。床屋の主人ではないが、日本はもっと強硬に判りやすい外交戦を展開してもよいのではないだろうか。ベトナム。フィリッピンと共同歩調をとっても中国との戦争にはならない。