「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

自民党の定年内規と二人の喜寿幹事長

2016-08-04 05:32:20 | 2012・1・1
テレビの昼間の情報番組で面白おかしく小池百合子都知事の”難敵”を紹介していた。一人は都議会のドンといわれる、自民党都議蓮幹事長の内田茂氏(77)、もう一人は五輪組織委員長の森嘉郎元総理(79)。お二人とも75歳を超えた後期高齢者である。ところが、もう一人、関係がよじれている自民党の幹事長に二階俊博氏が任命された。二階氏も内田氏も昭和14年生まれ、今年、喜寿を迎えられた同じ歳である。

超高齢化時代を迎えている。昨年度のわが国の後期高齢者人口は1,573万人で全体の12.5%だが、団塊世代が皆、後期高齢者を迎える2025年には、2、200万人、4人に1人が75歳を超えるお年寄りだ。だから、閣僚や党3役の中に後期高齢者がいても不思議ではないがやはり何か抵抗がある。先の知事選挙でも、自分の心身の衰えが解らず、落選したジャーナリストがいた。

自民党には衆院比例区73歳、参院70歳という立候補制限の内規があるそうだ。小泉内閣時代に設けられ、この制限で中曽根元総理が立候補できず、政界を引退した。85歳の年齢の僕から見て、この年齢制限内規は正しいと思う。確かに人によって、それぞれ違うが、75歳を後期高齢者とするのは、今の日本社会では妥当のように思える。先年引退したが、旧民主党の総理経験の長老が杖をつき他人の手を借りて登院していたが痛ましかった。

たとえ内規とは言え、年齢制限を設けて”若さ”を標榜している党の幹事長が喜寿とは矛盾する。後進に席を譲るという格言が昔からここの国にはある。