「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

"三日前の古新聞” 朝日新聞の「スマトラ新聞」報道の不勉強

2016-08-17 06:04:22 | 2012・1・1
戦後間もない昭和27年、歌手の久保幸江が歌って大ヒットした「やっとん節」(作詞野村利夫 作曲服部レイモンド)という歌がある。”酒呑むな酒呑むな”のご意見なれど”で始まり”三日前の古新聞読む気があるなら買っとくれで終わるお座敷歌であるが、昨日知人の知らせで、朝日新聞(8月15日付首都圏版3面)に載っていた”幻のスマトラ新聞”という記事を読んだ。

戦時中、大東亜共栄圏各地で発行されていた邦字新聞の一つ”幻”の「スマトラ新聞」が新たにジャカルタの国立図書館で発見されたという内容で”戦時下の軍政に詳しい”、慶応大学の倉沢愛子名誉教授のコメントまで添えている。しかし、「スマトラ新聞」については、すでに平成14年、同紙の記者だった菊池秀広氏(故人)=北海道新聞元論説委員=が「ムルデカに喝采を」(講談社出版サービス)のまえがきの中で”ジャカルタで発見された「スマトラ新聞」はマイクロフィルム化され自分の手元にある”と記し、本のカバーにも使い、実物の一部は日本新聞博物館”(横浜)に寄贈している。今さら新しい話ではない。

朝日の記事はジャカルタ発の原稿だが記事にする前に、記者はこんな基本的な事をチェックしなかったのだろうか。さらに恣意的なのか、無知なのか朝日の”御用学者”の一人、倉沢教授に論評を求めているが、恥ずかしくもなく教授は、”同紙(スマトラ新聞)に載った(ような内容の)研究者はいないはず。軍政の研究に大きな役割を果たし得る”と語っているが、僕らスマトラ研究者の間では倉沢教授が自著の中で、スマトラブキテインギの第25軍防空壕で戦時中ロームシャ虐殺の虚報を書いた人物であり、朝日の”慰安婦路線”のサポーターであることを承知している。

菊池秀広氏は僕が北海道のテレビ局に勤務していた時の上司で、退職後二人でスマトラ旅行をしている仲だが、自著「ムルデカに喝采を!」は系統的に「スマトラ新聞」について書いていないので、生前、菊池氏から聞いていた話をつけ加え小ブログ「1000都物語」(2012年1月)戦時下におけるスマトラ新聞」を6回にわたって書いている。ご笑覧のほどを!