「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

八日間の蝉 大臣たちの辞任の涙

2016-08-05 05:34:30 | 2012・1・1

▽ 八日間の蝉であっても文科省
今回の安倍内閣の改造で文科大臣の座を去る馳浩氏の句である。蝉の幼虫は10年余に渡って地下で生活しているが、成虫となって地表に出ると、僅か8日間の生命だそうだ。馳大臣は、1年余りだった文科大臣の職を去るに当たって、この句を詠んだ。顏には涙さえ浮かべていた。

老妻が昨日、階下の庭を掃除していて蝉の”抜けガラ”を見つけたと拾ってきた(写真)。80年近く前、少年時代には、蝉の”抜けガラ”など珍しくもなかったが、最近は蝉の鳴き声さえ聞こえてこない。宝物になってきた。しかし、脱カラして成虫になったセミは地表に出て8日間も、コンクリート.ジャングルの中で寿命をまっとうできているのだろうか。

馳浩氏については、プロレス出身という予見から、あまり期待していなかったが、一生懸命職務をしていて好感が持てた。辞任に当たっての句の気持ちもよく理解できる。しかし、気になったのは顔に浮かベていた涙である。仕事半ばしての無念の涙であるのだろうか。いずれにせよ、昔の男はあまり涙しなかった。が、最近、日本の男性は弱くなり、女性が強くなってきたのだろうか、馳大臣だけでなく、中谷元防衛大臣も辞任会見で涙していた。防衛大臣の先輩小池百合子都知事の泣き顔は見たことがない。