「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

麻雀(マージャン)の復権

2016-08-24 05:16:48 | 2012・1・1
入社試験の一環に麻雀を取り入れた会社が出てきたとネット上で話題になっていた。就職担当者が、入職希望者と一緒に麻雀」をして頭の回転や勝負度胸などを調べるのだという。変れば変るものだ。僕が最初に麻雀を始めた戦後すぐの時代は、就職の面接で”趣味は麻雀です”と言おうものなら、いっぺんにはねられたものだ。当時、麻雀は不良学生のするものだった。

もう麻雀パイを手にしなくなって30年になる。昔の仲間が4人集まっても卓を囲もうというものはいない。パイも屋根裏の隅に置いたままだ、しかし,僕の現役時代だった1950年から80年、サラリーマンの間では麻雀が全盛であった。僕もその一人で、まるで”憑かれた”ように熱中したものだ。”鉄火場”のような雀荘は、煙草の煙がまん延していた。そんな中で週末には僕らは徹夜でパイをかき回した。今は時効だから構わないが、賭け麻雀で千点50円から100円、勝負の清算は給料日にした。(給料はまだ銀行振り込みではなかったのだ)。

この麻雀が、ここ数年、老人クラブを中心に認知症対策として復権しているという。昔と違って“呑むな、吸うな、賭けるな”の至って健康麻雀”である。確かに麻雀は頭を使うし、パイをかき回し、積んだりして手先の運動にもなる。老妻から”あなたもやったら”と、老人会のクラブ入会をすすめられるが、断っている。頭が固く、賭け麻雀でなくてはやる気にならないのだ。この頭の硬直が認知症の始りかもしれない。