「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

中国国防費8.1%増と”石垣の砦”

2018-03-06 07:06:43 | 2012・1・1
新聞の見出しはとかくセンショーナルになりがちだが、産経新聞の3月5日付け首都圏版の二つをそのまま引用してみる。一面の評論家桜井よしこ氏のコラムの見出しは”要衝 石垣に迫る中国”。それに五面総合面の記事は”尖閣周辺 中国の動き活発 石垣の砦守れるか”である。いずれも11日投票の石垣市長選挙をめぐっての焦点になっている、陸自のミサイル部隊の島への配備の是非に関連したものだ。

10数年前、僕はJICA(国際協力機構)の研修事業で石垣島に三回長期滞在したことがる。東京から直行便でも2時間30分、那覇経由では4時間もかかる、文字通り先島である。冬でも暖かく風光明媚、絶好な観光地だ。その石垣島(市)で今、市長選挙が行われている。焦点は、陸自ミサイル部隊の島への配備である。現職で再選をはかる自民党の中山義隆氏は賛成、これに対して立憲民主党など野党支持の宮良操氏は反対の構図だったが、もう一人保守系から砂川利勝氏が立ち三つ巴の様相。保守系が共倒れになれば、陸自の配備にも影響してくる。

僕が石垣島に滞在していた頃は尖閣の問題は表面化していなかったが、最近は中国の公船が尖閣領域や接続水域への航行が日常化してきており、新聞にも伝えられない。そこへきて、昨日の中国人民代表者会議で、本年度の国防費が発表になった、前年実績8.1%増の1兆1069億5100元だという。あまりにも多額で理解できないが、日本の3倍に当たるという。

尖閣諸島はわが国が実効支配しており、石垣島からは130-150キロの距離で、まさしく日本の砦であり要衝である。そこへ僅か1000人足らずの陸自部隊の配置をめぐって反対している。平和ボケも至れりである。