「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

旧東海道筋 品川宿の春

2018-03-29 06:12:28 | 2012・1・1

三月なのに初夏を思わせる昨日、老妻と一緒に旧東海道筋にある曹洞宗の古刹、海雲寺の春の例祭に参拝してきた。海雲寺は江戸時代から”竈(かまど)の神様、火の用心にご利益があるとのことで、庶民の間で〝荒神さん”として人気のあるお寺さんだ。わが家でも先代の昔から春秋二回の例祭には必ず、御神体に護摩を焚いて貰うしきたりになっている。

今年の東京は染井吉野の桜の満開が早く、例年なら七分から八分咲きの”荒神さん”の枝垂桜まで満開だ。同じ東海道筋にある真言宗の古刹、品川寺の桜も江戸地蔵第一番の露座のお地蔵さんをバックに咲き誇っていた。

二つの古刹とも品川宿から1キロほど離れているが、旧東海道に面してある。昔は海にそって街道があったこともあって、品川寺には江戸時代に海難事故でなくなった犠牲者の慰霊碑もある。荒神様の街道の縁日の露店には、往時の名残りなのか、わかめなど海産物を売る店が今でも多い。

桜だけではない。街道からちょっと横道をはいった、象のお寺で有名な日蓮宗、真了寺近くの塀にはボケの花がこれまた、まっ盛りであった。お江戸の昔の春をしのぶ、うららかな一日であった。
(写真説明)上段左から右へ ①と③と④が品川寺の染井吉野と露座の地蔵 下段左から右へ縁日のわかめ売り、旧東海道,真了寺とボケの花