「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

藪の中の森友文書改竄 いつまで続くのか

2018-03-28 05:59:32 | 2012・1・1
森友文書の改竄について佐川宣寿前国税局長官の国会喚問の模様を昨日、午前(参院)午後(衆院)テレビの生中継でみた。合計4時間超にわたる喚問だだったが、改竄の時期、動機、経緯など肝心の点になると”刑事訴追の恐れがある”一点ばりで証言を控えた。これでは喚問の意味はなく、依然として真相解明は藪の中だ。

森友疑惑が表面に出た昨年2月から4月にかけて当時財務省理財局長だった佐川氏は国会質疑の参考人として何回も呼ばれ,お馴染みだが、昨日の喚問もあの暗い無表情な顔つきながら、”刑事訴追”を理由に56回も証言を控える時には苦渋がにじみ出ていた。時々、回答に困り、補佐人の弁護士に助けを求めていたが、僕には何故”刑事訴追”を怖れて証言を拒否するのか理由が解からなかった。

政治や法律にあまり詳しくない僕である。改めて過去の国会喚問を調べてみたら、”刑事訴追”云々は偽証罪を避けるための常套の台詞とのことだ。国会喚問で偽の証言をすれば、逮捕されるので、この台詞を使うのだそうだ。官僚のトップを極めた人物だから、こういったことには長けているのだろう。佐川氏はこれで、国会喚問は切り抜けたと思っておるかもしれないが、森友問題は根が深く終息したとは思えない。

世界情勢が急転している。北朝鮮の金正恩労働党委員長が中国をお忍びで電撃訪問したようだ。南北首脳会談を前に何を話し合ったのか。それにつぐ米国と北との首脳会談は実現されるのか。トランプの”アメリカン.ファースト”の通商政策はぢこまで行くのか―などなど難問山積しているが、森友文書改竄という一官僚の個人的理由で、国の政治が停滞してよいのだろうか。