「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「後期」が「前期」より増えた高齢者新時代

2018-03-22 05:57:20 | 2012・1・1
総務省のこの3月1日現在の人口推計によると、75歳以上の後期高齢者人口が1,770万人で、65歳-75歳までの前期高齢者の1764万人より増えた。この傾向は、団塊世代(1942年―49年生まれ)が75歳以上になる2025年に向かって加速して行く。超高齢化時代の到来である。医療、介護、年金などいろんな問題が派生してくるが、今の「前期」「後期」という年寄り定義でよいのだろうかー。

10年前の2008年、後期高齢者保健制度が発足した時、当時でも「後期」という言葉に抵抗があり、福田康夫首相が「長寿」と名称を切り替えたりしたが、今は日本老年医学会が高齢者は75歳からと提言したり、事実、前期高齢者の中には年寄りと思えぬ元気な人が多くなってきた。

今、87歳の僕だが、自分が老人になったと感じたのは80歳を過ぎてからであった。81歳の時、僕は3回目の膀胱ガンが再発して入院、同じ年、左膝人工関節置換手術、さらに82歳と84歳の年に大腸ガンの腹腔、開腹手術を2回している。これだけ、集中的に入院手術をくりかえせば、健康を誇示していた僕も自分が年寄りになったと感じるようになった。

10年前の75歳時は”老人”ではなかった。日記を見ると、膝が多少痛み出したが毎日早朝ラジオ体操は続けており、ドバイまで1週間の旅行をしている。パソコンを始め、ブログを書きだしたのも75歳からだ。老いへの”歩みのはやさは、それぞれ”だが、65歳から高齢者とする社会通念は時代にそぐわないのでないだろうか。75歳「後期」とする高齢者制度も改革の必要があるのではー。