「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

オーム真理教の時代と当時の若者たち

2018-07-28 05:16:18 | 2012・1・1
オーム真理教関連事件の死刑囚13人のうちの6人の刑が執行された。これで事件はピリオドが打たれたわけだが、改めて6人の年齢を調べてみて、最高年齢の林泰男(60)から最低の豊田亨(50)まで、事件のあった30年近く前はまだ20歳代の若者であったことを知った。この若者たちが、常識では考えられない凶悪な犯罪に走ったのはなぜなのか。

当時の社会風潮も遠因としてあるのではないか。振り返ってみたら、バブルが始まったのは1980年代後半から90年初頭にかけてだが、91年から93年にかけて早くもはじけている。オームの一連の事件は、この時期に起きている。世の中全体が変に浮き足出しだった時代であった。私事で恐縮だが、僕も81年、30年近く勤めたマスコミを50歳で定年前退職している。そして、東京郊外に家を買い、すぐに売却したのもこの時期であった。

僕はすでに50歳をすぎ、一応、遊び事には卒業していたが、世は挙げてデイスコ.ダンスブームであった。特に若者はバブル景気日本語酔っていたが一方では、将来に対する不安もあったに違いない。オーム事件の死刑囚のほとんどが高学歴で、凶悪事件を起こすような人間ではない。それこそ”魔がさした”のかもしれない。人生百年時代なのに、半分の年齢で獄死されるのみて、死刑にの是非についても考えさせられる。20歳代のまだ世の中をよく知らない若者の死刑については一考してもと思うがどうだろか。想い出せば、あの時代は台風のような時代でもあった。