「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

誇りを失ったパタヤで捕まった15人の日本人

2019-04-07 05:21:55 | 2012・1・1

タイ中部の観光地パタヤの警察に不法就労で逮捕された15人の日本人が赤い”囚人服”を着せられて土間に座らされているのをテレビの画面で見て、ここまで日本人は誇りを失ったのかがっくりきた。15人はどんな仲間かわからないが、パタヤの海岸の一軒家を借り、ここを拠点に日本向けに振り込め詐欺をしていた容疑である。

タイの隣国のカンボジャでは先月、アンコールワットに観光に来た日本人の若者二人がカネに困り、乗っていたタクシーの運転手を殺し強盗殺人容疑で逮捕された。観光地で日本人が犯罪に巻き込まれることはあるが、逆なケースはあまりない。その昔、ハイジャック事件などはあったが、こんな破廉恥な犯罪はなかった。

タイでは昨年、徳川時代、山田長政が活躍したアユタヤの町でも分譲マンション売買にからむ45億円の詐欺事件が起きている。長政は御朱印戦貿易でアユタヤに渡ったが、国王の傭兵として活躍している。鎖国が解けた明治以降も日本人が東南アジアの各地に足跡を残しているが、それを調べると、先人たちは皆、日本が欧米にならぶ一等国を目指していた。ジャワ(インドネシア)に渡航した人たちの記録をみると、服装まで配慮していた。

今はLCC(格安航空機)時代である。国内並みの安い料金で、しかもネットで簡単な手続きで海外旅行ができる。外国という気の緩みから犯罪に巻き込まれれる危険がある。しかし、先人たちにならって”一等国"の誇りは忘れないでほしい。