「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

戦中戦後の国民酒場 大阪の認定酒場

2021-04-11 11:40:53 | 2012・1・1
大阪を舞台にしたNHKの朝のテレビ連続テレビ小説「おちよやん」をそれともなく見ていたら焼け跡をバックに「国民酒場」の看板が見えた。モンぺー姿の登場人物から見て戦争中の情景のようだが、酒好きの父親だっただけに子供だった僕にも”あの時代”が懐かしく思い出される。連日のように空襲下だった昭和20年の日記をみると、毎日勤めの後仲間と「国民酒場」に立ち寄っている。行列して運よく籤引きで当たれば、一合の日本酒かビール一本にありつけた。

大阪、兵庫に次いで12日から京都にも「蔓延防止」措置が適用されるが、10日の大阪の新規感染者数は918人、兵庫351人、京都も83人と高い、関西圏はまさに第四波リバウンドに入っている。吉村洋文府知事は、緊急事態宣言の再発を視野に入れて、特に飲食店の時短厳守の見守り隊を作るなどしている。認定酒場の構想もあるようだ。

「国民酒場」は戦争という非常時、”欲しがりません勝つまでは”の時代、それでも庶民は酒が欲しかった。人間の業なのだろうか。コロナの時代「蔓延防止」措置程度では町から酒場の灯は消えない。それでもコロナ禍は終息させなければならない。認定酒場は戦争を知らない世代にとっては一案かもしれない。