その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロンドン ナショナル・ギャラリー特別展 "Painting History"

2010-04-10 06:08:12 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
 今月で終わる「ゴッホ展」に行こうと思ってRoyalAcademyに出かけたら、すごい行列で断念。行き先をナショナル・ギャラリーへ変更。今、開催中の企画展"Painting History: Delaroche and Lady Jane Grey"を見学。

 手頃な規模で見やすく、とても楽しめる企画展でした。ナショナル・ギャラリー名物のポール・ドラローシュの「レディ・ジェーン・グレイの処刑」を始め、ルーヴルから「ロンドン塔の若き王と王子」や「クロムウェルと棺の中のチャールズ1世」などの歴史をテーマにした大作が展示してあります。

 あわせて、習作や手紙等も展示してあり面白いです。「レディ・ジェーン・グレイの処刑」は普段はナショナル・ギャラリーの比較的明るい部屋に置いてあるのですが、この企画展は照明を落とした暗め部屋に展示しているので、余計に迫力が増します。後世から歴史的な一シーンを描いているので、どの絵も、ある意味相当、意識的に劇的に描かれていると思うのですが、観るものに強い印象を与えます。

 ジェーン・グレイの目隠しされた下にはどんな顔が隠れているのか、前から気になっていたのですが、エリアの一角にはジェーン・グレイのコーナーがあって、この絵をもとにした種々のイラストや他の人が描いたジェーンが展示してあって面白かった。ただ自分がイメージしていたジェーンの素顔とは相当違ったので、眺めた後は、自分は自分のジェーンを大切にしたいと思いました。

 隣接する映像室でこの絵にまつわるヴィデオを上映していますがが、歴史的にはジェーンはもっとエルーシブな女性であったらしいことが解説されていたりして、ヴィデオも面白かったです。

(印象に残った作品群・・・イメージはグーグルイメージ検索から拝借)

「レディ・ジェーン・グレイの処刑」→いつ観ても、気分が悪くなるのですが、観ないではおれない一枚。


「クロムウェルと棺の中のチャールズ1世」→静寂の中に歴史の転換を感じさせる一枚です


「ロンドン塔の若き王と王子」→少年の怯え、恐怖が伝わってくる


『若き殉教の娘』→歴史画ではないのかもしれませんが、息をのむ美しい絵でした


あと、印象的だった絵に、死刑台に連れて行かれるマリーアントワネットを描いた作品がありました(ネットでイメージが見つかりませんでした)。白髪頭に疲れきった表情のアントワネットが敵意むき出しの民衆のなかにさらされています。廻りは濃い茶色をベースに描いているので目を凝らさないと良く見えないのだが、アントワネットは明るい色で描かれているので浮かび上がって見えます。

 2010年4月2日
コメント
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