その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

LSO/ Valery Gergiev /Turangalila-Symphonie

2010-05-28 06:03:19 | コンサート (in 欧州)
 ※聴きに行って一週間がたってしまいました。遅ればせながらのコンサート感想です。

 この日のコンサートのメインは、メシアンのトゥーランガリラ交響曲。一度、生で聴いてみたいと思っていたので、とても楽しみにしていました。日本ではなかなか聴けないし、それをゲルギエフとLSOで聴けるのですから。

 しかし気合いが空回りしたのか、一曲目では、大編成のオケから壮大で美しい音楽が始まるものの、一分も経たずしてコックリ、コックリ。そして完睡。気がついたら終わっていました。だから週日のコンサートはなるべく行きたいくないのです。ホールの席に着くと、どうしても日中の仕事の疲れが一気に噴出してしまいます。演奏者にとっても失礼だし、自己嫌悪に陥いります。(印象ですが、ロンドンの音楽会でコックリしている人って、東京に比べてずっと少ない気がします。在京某大手交響楽団の定期公演なんて結構沢山の人がいつもコックリしてました・・・)


 休憩時間にしっかり気合いを入れ直して、メインに臨みました。

 凄い音楽と演奏でした。ピアノ、オンド・マルトノ(電子楽器の一種)、金管がうねり、絡まり、自分に降りかかってきたというか、襲ってきました。ただ、凄いということは体で感じられるのですが、正直、自分にはそれ以外は何も分からない感じでした。自分の音楽の理解の範疇を完全に超えていた気がします。小学生が大学入学試験問題を前にしたような感じです。難しいということはわかるけど、それ以外のことは何も分からないのです。ただただ、聴きながら唖然とするだけでした。これは、あと何回聴けば、解った気ぐらいになれるのだろう?正直、何を感想として書いてよいかわからないという、不思議な体験でした。まだまだ修行がたりないな。

 ピアノ独奏のJoanna MacGregor(下の写真の左手)はJazzなども含めてクロスオーバーな活躍をしている方らしく、姿いでたちも、クラシックコンサートに出てくるピアノ奏者とは違うオーラが漂っていたし、ピアノを弾く姿の力強いことにはビックリしました。この間、内田光子さんのモーツアルトの演奏を間近で聞いたばかりの舞台で、全くタイプの異なる音楽と演奏を聴くというのも、面白い経験でした。


 ゲルギーさんはピアノの影に隠れて今日は良く見えませんでした。

London Symphony Orchestra / Valery Gergiev
Part of the Dutilleux series
20 May 2010 / 19:30
Barbican Hall

Henri Dutilleux Métaboles
Messiaen Turangalila-Symphonie

London Symphony Orchestra
Valery Gergiev conductor
Joanna MacGregor piano
Cynthia Millar ondes martenot
コメント (6)
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