その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ナショナル・ギャラリー クリステン・コプケ展

2010-05-22 07:21:11 | ロンドン日記(イベント、観光、スポーツ)
守屋さんのブログで紹介されていた(こちら→)のを読んで、ナショナルギャラリーへ出かけてきました(→ナショナル・ギャラリーHPでの紹介)。

 この画家のことは正直、名前すら知りませんでしたが、非常に素晴らしい特別展でした。

 非常に繊細で細かい描写をしている一方で、非常におおらかな雰囲気を絵全体から感じる不思議な絵です。

(グーグル画像検索からPick)










 この画家さんは、デンマークのコペンハーゲン出身です。展示ではコペンハーゲン周辺の風景画、人物画(家族や親類、友人の人物画がほとんどでした)、絵を学びに滞在したイタリアでの絵画を中心に展示されていましたが、いずれも見ごたえのあるものでした。

 私的には、コペンハーゲン周辺の風景画が一番気に入りました。細かい精緻な筆使いで写真を見るような正確性を感じる一方で、色彩の明るさ、おおらかさは写真では決して表わせないものでした。特に、夕刻時を描いた絵の、空の色などは、特に感動しました。何気ない普段の日常の一こま、一風景を切り取ったところや、人物画における対象人物を見つめ、描く際の暖かい雰囲気は、この人はきっと、とっても穏やかで素直な人なのではと勝手に想像したりしていました。

 夜の閉館時間ギリギリでの鑑賞でもあり、殆ど人もいなかったので、短い時間ながらもゆっくり廻ることができ、一瞬、展示室が自分の部屋になったような気にさえなるものでした。

 6月13日までなのでお見逃しなく!

2010.05.14
コメント (2)
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