FT8、アマチュア無線界はこの話題で持ちきりですね。
パソコンで作られた音を無線機に入れて送信します。
声をマイクで入れて送信する、とほぼ同じことをやっています。
無線機にはFT8というモードはなく、使うのはSSBモードです。
無線機によっては、マイク端子を使わないD-SSBモードを使います。
SSBモードは人の声を十分に伝えるため3kHzの幅を持っています。
FT8ではこの中に、パソコンで作られたとても帯域の狭い信号(音)を流しています。
ここまでの話、わかりましたか?
無線機は3kHzつまり3000Hzもの広い門を空けていて、その中の50Hz程度の幅の信号を通しているんです。
門のどの辺りを通るかはあなた次第です。ど真ん中は1500Hzってことですね。
計算上、信号が重ならないように配置すれば60人が通れる門です。
実際はこの門の端の方は実用性が下がるのでもう少し少ないのですが、逆に多少信号が重なっても伝わるので、実際は60人は通れると思います。
人の声だと1人独占だけど、FT8は数十倍で使えるわけです。
7MHzのSSBで、混信無く話すとしたら、バンドプラン的にも50局で埋まってしまいますが、FT8ならその60倍共存できます。
おしゃべりは出来ませんけどね。
もっとも、FT8のセールスポイントは狭帯域であることよりも、極々弱い信号も伝わる、と言うところです。
なのでこの話は、送信する立場として、人の声用の広い門を、FT8の狭い信号が悠々と通る、と言うことを理解してもらえばと思います。
通勤電車の長イスに、きちんと定員が座っていればいいですが、ドカッと大股広げた輩が座ったらとても迷惑ですね。
正しいFT8の信号なら大股は広がりませんが、
信号を歪ませてしまうと、大股広げたり、大荷物を両脇に抱えた迷惑な人になってしまいます。
歪みには倍音が発生するので、あちこちに子供や孫も出てしまいます。
これでは電波型式の周波数偏移の範囲を越えてしまい、あなたの電波は不正なもの、となってしまいますから注意が必要です。
歪みはパソコンでも起きるし、信号レベルの大きさでも起きるし、無線機の中でも起きる可能性があります。
歪みだけでなくノイズも乗せてはいけません。
きれいな濁りも歪みも無い信号を無線機に入れなければFT8モードになりません。
USBケーブル1本でつながる無線機だとこの点は有利です。
パワーについて
100パーセント変調で最大出力になりますが、これは歪む可能性がメチャメチャ高いので慎みましょう。
リグのパワーは最大のまま、実際の出力半分くらいの変調が適当です。ソフトのパワーってやつが音声出力の調整なので無線機のパワーメーターを見て適度にしましょう。更にALCメーターも確認しましょう。振れていないくらいがいいですね。
それより下げたいときは変調を下げればいいのですが、あまり絞るとノイズが目立つこともあるので、QRPを目指すなら併せてリグの出力も下げるといいと思います。
まだまだ話したいことはあるけれど、この話、お役に立てば幸いです。
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