更に最近の手続き情報です。
今は、マイク端子やマイク相当端子、USBオーディオインターフェースにつないでデジタルモードを運用する場合、個々の無線機に何をどうつなぐかは問われなくなりました。
手続きとしては、免許状の内容が変わらない場合は、備考欄に、パソコン等をつないでデジタルモードを運用する、と言う変更申請を行うこと、だけでOKとなりました。
局として、デジタルモードを出しますよ、と言うことを届け出ていれば良いのです。
届けなので速やかに届け出るので事後でも良いのです。
FT8の大流行とソフト側の仕様変更による爆発的な変更届に対応するのが大変なのでこのような手続きに変わってきました。
実際SSBモードの中でやっていることですから、こんな手続きは要らないもののような気がします。
買った無線機、何も改造していないのですから。
と言うわけで、以下は過去の記事です。
この記事をご覧いただきありがとうございます。かなり以前の記事にもかかわらず閲覧数が多いので、最近の事情も含めて少し書き加えたいと思います。
近年は、リグ本体にUSBサウンドインターフェース機能が内蔵されたリグが増えています。PCからの送受信の制御も併せて可能になっているようです。この場合は外部インターフェースは不要になります。
リグ側で、マイク端子、ACC端子、USB端子のどの変調を使って送信するか設定するメニューがあると思いますので適宜設定して使用してください。
SSTVの場合は音声による挨拶とかレポート交換も行うのでこの切替がスムーズに出来るよう練習しておくといいですね。
USBモード、D-USBモードの切り替えとか、A-VFOは音声、B-VFOはPCの音、とか、ワンタッチで切り替えられるようにしておくとFBです。
さて、USBケーブルの接続による方法であっても変更申請は必要です。
内蔵のサウンドインターフェースを使用した状態は技適を受けていないからです。
内蔵されている機能であっても外部インターフェースと全く同じ扱いになります。
なんか納得いかない感じですがそういうことなのだそうです。(何を接続するかわからない状態では適合認定することは出来ないようです)
手続きは何通りかあって、
・新しいリグを買ってきて、最初からパソコンをつないだ状態で開局(又は追加変更)しようとするとどんなリグでも保証認定が必要。
・一度ノーマルな状態で技適で開局(又は追加変更)したものにパソコンをつなぐ場合で20W以下の出力の無線機は総通へ変更。(保証認定不要)
・一度ノーマルな状態で技適で開局(又は追加変更)したものにパソコンをつなぐ場合で20Wを超える出力の無線機の場合、保証認定。
・自作機、海外の無線機、50W改造機等、すでに一度保証認定を受けている送信機にパソコンをつなぐ場合、どんな出力でも(?)保証認定。
( ↑ 間違えていたらご指摘ください)
最も簡単なのは2番目ですが出力の高いリグでは出来ません。
1番目と3番めは手間は1番目のほうが少ないですが、買った無線機をとにかく早く使いたいと言う方は3番目のやり方で、一旦SSBやCWなどを楽しむのが良いでしょう。
うちの固定機は50W改造機(技適が外れた無線機)がメインだったので当局は4番目のパターンが最初でした。
その後FT817は2番目の方法で、IC7600は3番目の方法で、KX3の場合は4番目になるところですが追加そのものに保証認定が必要でしたので1番目の方法でやっています。
最近のリグはリグ本体にPSK31モードが内蔵されているものがあります。キーボードをつなぐだけでパソコン無しにPSK31の送信が出来るようになります。後年導入したIC7600にもこのモードがあります。
この場合、キーボードは付属装置ではなくてマイクや電鍵と同様の操作器具の一つということで繋いだからといって変更申請の対象にはなりません。(確認したわけではないですが・・・)
技適で申請が通ればそのまま運用できます。
このやり方でFBなのは、きれいな変調で送信できること、ですね。パソコン内のノイズや歪、インターフェースから無線機までのノイズ要因、パソコン出力とリグの入力のレベル調整、きれいな変調を送るための様々な気遣いが殆ど無用です。
通常、PSK31できれいな変調で送信するために(リグの出力は絞らない状態で)ALCが振らない、フルパワーの1/4~1/2になるくらいのレベルにします(ALCが振れたら必ず歪むわけではないのでオーバーしなければOKと説明している場合もあります)。結果50W機なら10W~20W、100W機でも20~40Wくらいの控えめなパワーになる変調度が良いようです。
内蔵モードの場合はレベル調整の気遣いから開放されます。ただいきなりのフルパワーとなりますので、送信機の出力を下げて運用したほうがいいかな、と思います。(逆にここ一番コールするときにはPCを使わずリグ内蔵モードでという手はあると思います)
ただ、599BK程度ならいいのですが、PCのソフトとは無関係な状態ですので、マクロの数も少ないし画面は小さいし、うちの場合英数のみしか送受信できないしといろいろと不便です。やはりパソコンをつないだ運用が出来る方が快適です。
そんなわけで内蔵モードだけなら保証認定は要らないものの、内蔵USBサウンドインターフェースを介したPSK31をやるので保証認定を通しています。そしてリグのUSB端子で対応していないFSK方式のRTTYについては外部インターフェースによるコントロールが必要なのでこれも加えています。
と、この辺りが最近の事情です。では当時の記事を御覧ください。
追加情報
AFSK方式共通ですが、出力に関わらず、マイク端子からの入力に限ると保証認定は不要とのこと。ACCからの入力なら保証認定だそうです。このあたりは扱いが緩和されたようですね。
100W機の50W改造機などの、すでに技適が外れた無線機で通用するかどうかはまだ良くわかっていません。
とその前に是非ポチっと
PSK31をはじめる方法について簡単に説明します。
その前にPSK31について少し
リグはSSBモードを使用します。
マイクから音声を入れるのではなく、リグに直接、パソコンで作ったPSK31の信号(口笛みたいな音)を送り、SSBの変調として送出します。
相手局はこの音を復調し、PCで解析する仕組みです。
音の帯域がとても狭く(3.1Hz)、CW(キャリア)並?なので、資源を占有する率が低く、無線界にとっても大変良いモードだと思います。
送信機も受信機も、数Hz程度の極狭帯域のフィルタを装備し、専用のモードを設けてくれれば万全ですが、そのようなリグは市販には見当たりませんので、SSBモードを使うのが現状です。2400Hzくらいの幅の中3.1Hzだけ使う状態、100m幅の道路を一人で歩いているような、広い広い中を通過する、つまりフィルタが無いに等しい状態です。それゆえ、いらない信号は絶対に乗せない、信号は歪ませないことが重要です。そうでないと、免許を受けたモードそのものが成り立たなくなります。これからチャレンジされる方は、良質な信号を送信することに最大の注意を払っていただければと思います。
本題です。
必要なもの。
・SSBモードのあるリグ
・パソコン
・PSK31用ソフト
・パソコンとリグをつなぐインターフェース
・変更申請
ソフトはフリーソフトがありますからインターフェースだけ揃えればOKですね。
パソコンとリグをつなぐインターフェースでやっていることは、
1.音声のやりとり(リグの受信音をパソコンへ、パソコンの送信音をリグへ)
2.送受信の切り替え
です。なぁ~んだ、って感じですね。
1については、信号レベルを調整してつなぐだけなので誰でも出来る簡単なものですが、回り込みが起きないよう、トランスでアイソレートする等対策するのが良く、大抵のインターフェースが対策を施しています。実験ならばダイレクトに抵抗入りコードでつないでみても良いと思います。
2については、パソコンのシリアルポートで行うのが一般的でしたが、今どきのパソコン、シリアルポートが見当たりません。そこでUSB-シリアル変換アダプタの登場なのですが、相性問題が起きることも・・・。近頃は、USB一本で、1も兼ねる製品が出つつあります。配線もすっきりし、余計なノイズが変調に乗りにくくなるので一押しのお勧めです。少し値が張りますがCQSSTV-USBとか、microHAM社の製品にみられます。インターフェースは自作も十分可能です。USBのヘッドセットアダプタを改造すると良いものが出来そうですね。従来型の市販品ならテクニカルシャック社のDIF-3も良いです。裏技として、リグ内蔵のVOXでやってしまう方法もあります。これだと1だけで運用可能です。
インターフェースからリグにつなぐには、マイク端子でも良いのですが、アクセサリー端子を使うのが良いです。ICOMのリグはアクセサリー端子のほうが音がいいんですね。
送信中はマイクからの音はカットしないといけません。うちのIC7400は、DSSBモードと言ってPSK31等を運用するためのモードがあり、この時はリグのマイク端子の信号は自動でオフになり、ACC端子からの音だけ送信されます。SSBモードだと混合されてしまいます。この辺りはリグによって事情が変わりますので気をつけてください。
ソフトはMMVARIがおすすめです。
このソフトの売りは、日本語のやり取りが改善されたGMSKモードなのですが、標準的なPSK31であるbpskモードを使用します。
インターフェースを用意する前に、まずソフトをインストールして実行してみましょう。
送信ボタンを押すと、ピーという音がスピーカーから出てくると思います。
キーボードで文字を打つとその音が若干揺れます。これがPSK31の信号。
単純にこの音を送信機で送信するのがPSK31です。
まだインターフェースを持っていなくても受信は可能です。
リグを7.027MHz前後、USBモードにセット
(または7.029MHz前後、LSBモードにセット)
口笛のような信号が聞こえてきたら、その音をパソコンのマイクで拾います。
パソコン側の録音レベルは画面右下のスピーカのアイコンを右クリックし、「録音デバイス」で調整してください。
MMVARIは「W.F」ウォーターフォール表示にしておくと、PSK31の信号が縦に表示されます。その中心をクリックすれば復調開始です。
7MHz帯は日中、日本語による交信が聞こえてくると思います。
14MHz帯では、14.070MHz前後、USBモードでDXが聞こえると思います。
受信だけならコード無しでも出来る・・・と言うことはパソコン同士、音を出してマイクで拾う、空気で通信が出来る、ということ。2台PCがある方は是非試してみてください。
実はこれ、AFSK方式のモードなら何でも出来るので、RTTYもSSTVも空気通信できちゃいます。うるさいですがイベントとかで遊ぶのにはいいとおもいます。
このモード、始めるには変更申請が必要です。
工事設計書の各送信機に、G1Bというモードを加えることと、
PCとリグがつながっている附属装置の図と、モードの信号の諸元を書き加えます。
私のときは紙で変更申請しました。
免許状は変わりませんが、必要な手続きですので必ずやりましょう。
良質な信号の送出については
1.パソコンからリグに至るまでノイズ成分を乗せないこと
2.回り込みを防止すること
3.過変調にならないようにすること
4.1500Hz以上の変調を用いること
が考えられます。
1については、まず送信音を別のリグででもモニターしてください。以前ノートパソコンの電源ハムが乗ってしまったことがあり、インターフェースを変えて解決した経験があります。PC内部のノイズも、ヘッドホンでPCの音を聞けば、ピーギャーしたかすかなノイズが聞き取れると思います。これが結構あるようなら不適です。USBオーディオインターフェース内蔵タイプならばこの問題は起きません。
2は、インターフェースに対策があることが大切です。不要な長いケーブルを使わないこと、パッチンコアを入れまくることでしょうか。アンテナ、電源等あらゆるところに原因があり得ますからトータルで対応することになります。インターフェースを変えると直ることもあります。
3は大切です。PCから送り出す信号のレベルで調整します。あまり絞るとSN比が悪くなる可能性もあるので、適度な出力をアッテネーターで絞るというのもいいかもしれません。インターフェースで調整できるものもあります。リグはフルパワーにして、大体1/4~1/2くらいのパワーになるくらいにしておきます。ALCメーターは振らないのが理想です。つまり100W機なら25Wくらいで出しているといい感じです。うちの50W機でも控えめに15~20Wで送信しています。
4は、PCで作った音に万が一歪が発生しても、倍音成分(高調波)が送出されないための対策です。1500Hzの倍音は3000Hz、SSBフィルタの帯域外なので抑えられて送信されません。リグにとっては人の声の成分の中心付近の1000Hz辺りのほうがパワーメーターも楽に振ると思いますが、なるべく1500Hzあたりを使いましょう。
相手局に合わせるときは、ソフト側で合わせるのが基本ですが、1500あたりをキープするにはリグの周波数を動かすことも必要になってきます。
ソフトには相手局の信号に自動で同調する機能が付いています。大変便利なのですが、クロック信号の校正をしていないと、同調してもずれて送信してしまうので、お互いに追いかけっこしてどんどん上か下に移動していくことになりかねません。そういう交信もたまに見かけます。まずはしっかり校正して(方法はヘルプに書いてあるかな)ズレを最低限にしておくこと。そして、交信が始まったら、受信は追いかけても送信は固定(AFCはONだけど、NETはOFF)しておくことが大切です。
運用中はウィンドウズの操作音、他、音の出るソフトは全部止めておいたほうが良いです。うっかり送信してしまうといけませんので。
インターフェースはUSBタイプをおすすめしていますが、実はUSBケーブルってすごいノイズ源だったりするんです。HF聞いていて、なんかノイズのSが強くなったな・・・と思いつつ、パソコンをオフにしたらきれいに消えた。その原因を探っていったらUSBケーブルだったという経験があります。コアをかませて減らすことは出来ましたが・・・。併せて対策も施してください。
なんだか長くなっちゃいました。
PSK31はカスカスの信号でも交信できなかなか楽しいです。
やりはじめちゃえば簡単なので是非やってみましょう。
設定は、ソフト側でポート指定するのですが、そのまま動かないときは若干設定をいじる必要があります。このあたりはやってみながらということで。
800円ですか。それは安いですね。リグに合ったアクセサリー端子付でしょうか。やっていることは単純なので使えるとは思います。まずはスタートですね。
先日はありがとうございました。
>DSSBモードと言ってPSK31等を運用するた めのモードがあり…
え?そんなモードあるんですか?(取説読んでない…)
今は、マイク端子に繋いでいるので、今度ACC端子に繋いでみます。
SSBモードボタンを長押ししてみてください。
この場合、独特のフィルタ設定が働くので受信にも良いですし、ACCからの音だけが送信されるのでマイクは付けっぱなしでも大丈夫なんです。
7メガボタンは3回押すごとに前の前の設定が呼び出されますから、一つを普通のLSB、一つをCW、一つをD-SSBにしておくと操作が楽ですよ。
そういえば、次の日もPSKやられてましたね~。よく聞こえていました。
明日、やってみます。
PSKのおかげで冬場の楽しみができました!
この申請は紙でされたとのことですが、提出先はTSSでしょうか。
電話して聞いても、詳しく教えてくれず、とにかく手数料を払えの一点張りでした。
これだからTSSを経由した変更申請がイヤで、無線ができません。困ったものです。