木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

座卓 拭漆その後

2009-12-03 22:27:40 | 
座卓の拭漆 240番、320番、400番と進めてきた水研ぎが今日で完了


600番の耐水ペーパーで研ぎます。まず、天板のおもてから


表が完了 約1時間かかりました。
この段階になると、研ぎすぎないように注意しながら均一に研ぐ事がこつです。


次は天板の裏面。


天板が研ぎ上がると、脚、貫、摺り桟に掛かります。


これですべて終了。
すべて研ぎ上がるまでに4時間かかりました。


ここからがいわば拭き漆。漆を塗っては布で拭き取ります。
これまでは、下地作りです。


天板の裏を乾かしている時間に、脚や貫、摺り桟を拭きます。


最後に天板の表を拭きます。
この時拭くのに使う布は綿です。漆を生地にしっかり吸い込ませた後、残さないようにしっかり拭き取ります。
ちなみに、早川謙之輔氏が、著書「黒田辰秋 木工の先達に学ぶ」のなかで、「・・・捨て摺りが丁寧に行われていれば、あと1回だけ仕上げに漆をかければよいように思う。」と述べているのは、この段階のことです。
ここまでの捨て摺りと水研ぎで、生地にしっかり漆を吸わせたムラの無い下地ができているかどうかが仕上がりに大きく影響してきます。
これからは漆を拭き重ねていきます。

ここまでは順調なのですが、一つ問題が。
天板の端にある入り皮部分をこくそと錆で埋めたのですが、乾きが遅いため完全に埋まり切っていないのです。
この部分の仕上がりが納期に大きく影響しそうです。
コメント (1)
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