◎ザ・イースト(THE EAST 2013年 アメリカ)
製作総指揮がトニー・スコットで、
製作にリドリー・スコットが一枚噛んでるとあっちゃ、見ざるをえない。
で、観た。
おもしろかった。
環境擁護団体ってのはどこまでが正義がよくわからないところがあるんじゃない?
ってのが単純な主題なんだけど、
たしかに世の中、
捕鯨反対や絶滅危惧種の捕獲反対や公害反対や核廃絶やら、
とにかく環境と人類の未来を旗印にして戦い続ける人達は少なくない。
そうした運動が過激なものにならないかぎり、なるほど、それはそれでいい。
でも、ときに過激をとおりすぎて重大な犯罪行為になっちゃう場合もある。
もはやそれは環境擁護団体ではなく正義の仮面をかぶった犯罪者の集団だ。
で、この環境テロリスト集団「イースト」に対して、
元FBIの美人捜査官ブリット・マーリングが潜入捜査を仕掛けるんだけど、
ここからが凄い。
集団の中にいる紅一点がエレン・ペイジなのはさておき、
こいつらの言動や行動があまりに過激で、
最初は眉をひそめてるんだけど、
これがどうして環境被害に遭った人達を見ている内に、
徐々にではあるけど「イースト」の主張に共鳴していっちゃうってことだ。
カルト集団に潜入している内に自分でも気付かない内に洗脳されちゃう、
みたいなことがあるかどうかは知らないけど、
この場合は、被害に遭っている現実が眼の前にクローズアップされる分、
自分の体内にある正義感だけがむくむくと頭をもたげてくることに、
理性では不安と恐怖を抱きながらも、本能がめざめてくるところが凄い。
ちょっと驚いたのは、
ブリット・マーリングがリドリーと並んで製作に参加し、
監督のザル・バトマングリと一緒に脚本も書いてることだ。
たんに綺麗ってだけじゃないんだ~。
いや、感心しました。