△伊豆の踊子(1974年 日本 82分)
監督/西河克己 音楽/高田弘
出演/山口百恵 三浦友和 中山仁 佐藤友美 石川さゆり 浦辺粂子
△ぶっとぶぞ、ラストカット
当時を回想するのは再登場の宇野重吉。といっても、ナレーションだけだけどね。
おもってみれば、この作品は、中学校のときに友達をこぞって出かけた最初の映画じゃないかっておもう。
あ~、年食ったな~っていう感慨はおいといて、一高生が旅をした時代の船とはおもえないくらいに立派な客船に乗って帰っていくラストは、当時、すんなりと観ちゃってたけど、その後がなんともすごい。アイドル映画のラストカットとは思えない衝撃だ。
なんつっても、百恵ちゃんが踊りを見せていると、酔客にいきなり抱きすくめられ、きゃっという叫びも束の間、ぱんっと終わっちゃうんだから、いやあ、西河克己、根性みせたな~。
まあ、そんな反骨的な監督魂はさておき、百恵ちゃんも友和さんも初々しい。
当時、百恵ちゃんが風呂桶から飛び出し、友和さんに手を振るところが話題になって、肉襦袢を着て撮影しただのなんだのという芸能記事を読んだおぼえもある。それに興奮したとかいうんじゃなくて、へ~そんなことするんだ~って感心しただけだったような気がする。
そもそも、活字嫌いの僕は、たぶん、いまだに『伊豆の踊子』を読んだことすらないだろうしね。最初の数行でひよった憶えはあるから、それなりに挑戦しようとしたのかもしれないんだけど、当時のぼくは、そんな体たらくさだった。