△ナイル殺人事件(Death on the Nile)
ケネス・ブラナーは舞台の演出だけしていた方がいいんじゃないかな。
とてもじゃないけど、これだけ退屈な映画を自分の主演も兼ねて撮れる人間はそうそういないぞ。ただ、この『ナイルに死す』の映画化はいつも失敗するような気がする。
1978年のジョン・ギラーミン版もたいしておもしろくなかったし、あのときはまだ役者が揃ってたけど、今回は、ガル・ガボットとアネット・ベニングくらいなもので、ポアロの第一次世界大戦の塹壕戦に出ていたことも、そのときの突撃で爆弾を蒙り口許にすごい怪我をしたことが髭のきっかけになったってことも、実はどうでもよくて、そんなことに鉦をかけるくらいなら、観光客船に乗り込むまでの長ったらしい部分は削除してもうすこし船内劇に金をかけてほしかったわ。
まあなんにしてもつまらなすぎてどうしようかとおもったぞ、ケネス・ポワロ君。