沙坪で空振りに終わった私達は、周城へ向かった。上の写真で集落の民居をみると、構造がよくわかる。土台は、地場産石材の野面積みのようである。壁は日干し煉瓦を積み重ねたもので、その上に漆喰を塗って風雨に対する構えとした典型的な壁構造である。屋根は、梁を掛けすべて瓦で葺いている。建具は木製であるが高価な建築部材であるので、民居によって設置の有無は異なる。地域を越えた流通構造が成立していない時代に建設された民居であるから、使用された建築材料は、地元で調達だったと理解できる。こうした材料は、自然素材故、どこの地域でも容易に入手できる。
雲南省の集落を尋ね歩くと、日干し煉瓦による壁構造の民居が大半である。居住や生業機能の必要性や個々の収入に応じて、その上に漆喰を塗るかどうかが決まってくると私は理解している。また通りに面する部分を前面開口部とし、木造建具扱いとする民居もよくみかける。前面開口部とするには、屋根荷重をどこに分担させるかといった課題が発生する。その方法として梁や柱と壁との混合構造といった、構造が必要になってくるのだろう。特に都市部では後者の方法が大半である。こうしたファサードの設え方によって、民居の立地や成立事情が異なってくる。この辺の検証は、今後の研究課題としておきたい。
とても静かな集落の中歩いていたら、小学校が見えた。お昼時、突然ワーーという大きな歓声が聞こえ一斉に児童が駆け足で表に飛び出してきた。お昼は家に帰るのかもしれない。小学生の顔がみんなすごくいい。今日は、一杯学校で勉強したぞーーーという充実感に溢れている。みんな賢そうな顔ばかりである。爽やかな風景だった。
日本でノータリンな小学生の顔を見慣れていた故か、そのことが大変新鮮だった。彼等の表情の中に、どんどん成長してゆく中国という国家の未来が見えてくるようでもあった。国家の未来は、子供達の顔に表れる。もしあなたが、ある国への投資を考えているならば、小学校に行くと良い。小学生の表情に活気と聡明さが見られたならば、投資に値する国家であることがわかるかもしれない。そうした小学生達が、十数年後には、国家を背負ってゆくのであるから。そんなことを考えていたら、彼等の表情を、撮影しそびれてしまったよ。
1999年撮影
Canon EOS3.F3.5-5.6/EF28-135mm.コダクロームⅡ.
CanoScan9950F.
雲南省の集落を尋ね歩くと、日干し煉瓦による壁構造の民居が大半である。居住や生業機能の必要性や個々の収入に応じて、その上に漆喰を塗るかどうかが決まってくると私は理解している。また通りに面する部分を前面開口部とし、木造建具扱いとする民居もよくみかける。前面開口部とするには、屋根荷重をどこに分担させるかといった課題が発生する。その方法として梁や柱と壁との混合構造といった、構造が必要になってくるのだろう。特に都市部では後者の方法が大半である。こうしたファサードの設え方によって、民居の立地や成立事情が異なってくる。この辺の検証は、今後の研究課題としておきたい。
とても静かな集落の中歩いていたら、小学校が見えた。お昼時、突然ワーーという大きな歓声が聞こえ一斉に児童が駆け足で表に飛び出してきた。お昼は家に帰るのかもしれない。小学生の顔がみんなすごくいい。今日は、一杯学校で勉強したぞーーーという充実感に溢れている。みんな賢そうな顔ばかりである。爽やかな風景だった。
日本でノータリンな小学生の顔を見慣れていた故か、そのことが大変新鮮だった。彼等の表情の中に、どんどん成長してゆく中国という国家の未来が見えてくるようでもあった。国家の未来は、子供達の顔に表れる。もしあなたが、ある国への投資を考えているならば、小学校に行くと良い。小学生の表情に活気と聡明さが見られたならば、投資に値する国家であることがわかるかもしれない。そうした小学生達が、十数年後には、国家を背負ってゆくのであるから。そんなことを考えていたら、彼等の表情を、撮影しそびれてしまったよ。
1999年撮影
Canon EOS3.F3.5-5.6/EF28-135mm.コダクロームⅡ.
CanoScan9950F.