Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE310. 頭の痛い春

2012年04月04日 | Kyoto city
 ここ一月ほど、建築学会の大会論文の指導に追われていたので、毎日夜11時の帰宅であった。大会論文とは、論文を書く人のための入門といえるもので、調査の仕方や解析方法、論文としてのストーリーの建て方、執筆方法や編集の仕方を通じて、実践的な論文の書き方の基礎を学ぶといってよい。
 卒業論文が物書きの初めならば、大会論文は、対外的な発表のための最初の関門である。大学院の学生は、最低1編以上書くことを義務づけられている。9月に建築学会の大会での発表がある。
 今回は、ビギナー2名を含め、さらに私も含めて、4編の論文の制作に没頭していた。ビギナーだから、実践的な方法をおしえなければならない。卒業論文のような我田引水的な方法は建築学会の大会では通用しない。社会の中で専門家の前で納得できるきちんとした論述が求められる。
 毎年恒例化した行事ではあるが、こうした作業を通じて次第に、論文という形式による論述方法が身についてゆく。まさに実践的論述世界の入り口なのである。
 ようやく今日、投稿してひとまず終了である。郵便局で論文を発送し、帰りに「ガスト」で、お肉を食べて打ち上げとなった。昨日は停電で作業ストップというハプニングもあったが、なんとか余裕をもって作業でき、締め切り日に投稿できた。
 さて明日からは、来週から始まる講義の準備やら、いくつかの書類作成という義務的仕事に追われる。世間では春休みだと勘違いされている3月から4月にかけて、実は年度変わりでもあるので結構忙しい大学ライフである。春休みを楽しめるのは学生だけである。教員やら院生は、実は結構忙しい毎日なのである。
 忙しいのは教員ばかりではない。4月に移動する人、転勤する人、新しい仕事を探す人、仕事を変わる人など、次の生活スタイルを模索しながら実は世間は頭を悩まさせてくれ、忙しい毎日なのである。脳天気なのは桜が咲いた等と言っているリタイアメント相手のマスメディア位であり、こちら、或いは社会は、まあ頭の痛い春だといってもよい。

祇園巽橋,2012年2月19日
OLYMPUS PEN E-PM1,M ZUIKO DIGITAL12mm/f2.0
ISO250,露出補正-1/3,f4.1/320,モノトーン
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする