Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

EOSな日76. 落穂拾い

2016年11月29日 | Okinawa
 旅の始まりに戻ろうか。といってこの原稿は帰ってからすぐに書いたけど、本の校正で疲れ果てた時には、原稿のストックがあってよかった。
 浦添えグスクの3DCG上での想像復元と研究上の花火をうちあげたまではよかったが、やはり文献だけではわからない。調査に行く他ない。三日間はこの調査に没頭していた。
 そこで手かがりを求めて14世紀頃にあったであろう建築物の基礎の礎石同士の通り芯の寸法を実測することから始めた。もちろん過去の報告書を探せばそんな記載はあるはずだが探しているよりは実測した方が早いし、現場をみないことには何も始まらない。つまり地味な作業だか、これからおおよその建築物の大きさはわかるはずだが、礎石が全部揃っているわけではない。
 「あら、お城が薩摩の軍隊が攻めてきたので燃えている、ほなら焼け跡から礎石のいくつかでももらって、我が家の土台にしよう」
 そんな輩は当然いただろう。さる沖縄のオーソリティからは、戦後まもなくの物のない時代に小学校をつくるときに小学生達を動員させて城壁の一部をはがさせて校舎の一部にした、という話も聞いた。すでに公共施設でそれかよ。
 今ある情報を集めて想像復元してみる、そこから新たな課題も発見できるだろう。そんな歴史の落穂拾いみたいな作業は、まさに地味の一言。
 地味といえば、移動中にノートPCで仕事をしている人達は多いのだけど、その縮こまって一心不乱にPCに向かうというスタイルもえらく地味で、今時余りまねたくないスタイルだ。今回本の原稿の関係もあろうかとわざわざAir Macを持参したが、持ってこなくても用は足りた。私はもう移動中にノートPCを使うことはない。大体重たいぜよ。
 実際私の最近の移動中は、時間の空いたときにスケッチができるように、iPad proとこれようのペンシルと特製イエローブックをいつも持参している。いずれも近似サイズなので結構持ち歩きの相性がよいのだ。最近のクリエイションアイテムというべきか。それに画板にはさんだペーパー類が加わる。どこかドローイングと相性がよいiPad Proである。だがこのペンシルの置き場が悩ましい。磁石でくっつけばよいのだが。

沖縄県・今帰仁城
EOS1DsMarkⅢ.EF28-300mm/F3.5-5.6 USM
ISO400,焦点距離28mm,露出補正0,f8,1/400
コメント
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