Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE1567. 颱風と泡盛

2018年09月18日 | diving

 超大型颱風が方向転換したおかげで沖縄ではほぼ毎日潜れた。

 本当は、沖縄で超大型颱風が通過する前提で予定をたてていたし、1日ダイビングはお休みにしていたぐらいだ。

 もし沖縄本島を直撃したらどんなだったろう。

 多分ホテルの建物が揺れるぐらいの風が吹いた。沖縄の家の大半はコンクリート造だし、台風慣れしているのでテレビで映画を見ながらすごしていたか、あるいは台風の猛威の中をゆきつけのスナックにしけこみ、朝までお酒をのんでたわいない会話で盛り上がるどこか非日常的な時間の過ごし方がをしていたかもしれない。

 実際沖縄では、台風が来ると会社や学校は休みだから、飲み屋にしけ込んで朝までお酒を飲んでいるという話はよく聞いた。つまり颱風と泡盛というわけだ。もちろん、それは颱風に対する構えができているから心に余裕があるわけだが。

 それにひきかえ関西の都市は情けないところがある。関空は浸水で閉鎖され、大阪市内では民家の屋根が飛ばされ壁が被害を受けていたのを目撃したし、不在にしていた我が家のテレビアンテナは横倒しとなり、颱風通過の時間を楽しむどころではなかった。

 昔、私の実家は戸建ての民家だったから、台風接近というと雨戸に釘を打ち付けて飛ばされないようにし、屋外のモノは室内に入れ、停電に備えて蝋燭や食べ物を用意し、颱風がやってくると雨戸がガタガタと音を立て建物は揺れ、子供心に飛ばされやしないかと心配し、どこか不安で暗い時間だった。だから早々に寝てしまった。翌日眼が覚めると青い空が輝いていた。

 今は住宅の居住性能も高いので備えあればの颱風は、その自然の鼓動を感じるよい機会のはずだ。土地によっては警戒するばかりが颱風ではないだろう。こういうときマンション住まいは楽だよね。

 そんな幼少期の暗い体験があるから、今は颱風通過の特別な時間を楽しみたいと思うのかもしれない。

 

沖縄県渡嘉敷島知志

OLYMPUS E-M1、M,ZUIKO DG FISHEYE8mm/F1.8

 ISO200, 露出補正-0.7,f/3.2,1/200 

 

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