翆との枕話なんだけど、契約女というのがいるのだよ。
翆「それって、契約するとヘルスさんとかソープのお姉さんがやってきて、おじいちゃんのマスターべーションをしてくれるとか?・・・」
そうではなくて、私立大学の女子大生の話なんだ。大学へ行きたいと自分の娘がいいだしたら親は、「ならば大学にゆかせてやる、そのかわり卒業したら見合いをして結婚しろ!」と、きつくいいわたされて大学へくる、つまり親と契約する女がいるわけ。今でも、結構ある話なんだ。
翆「ははぁーーん、親と契約!!・・・」
それも家同士の見合いだから、見合いを断る余地もないわけ。
翆「女は、人身御供ね!」
だから大学時代が彼女達の唯一の自由時間というわけ。それで遊びまくる。もちろん男とも乱脈を重ねて、セックスのいろんなテクニックを勉強するわけさ。結婚したら旦那さんに捨てられないためにね。だって、僕にまで「先生、私のアパートって綺麗なのよ」といって誘惑してくるもん。
翆「それで卒業したら親の言いなりのお見合いをして、生娘です、なんて紹介されるわけだ」
そうなんだ、でもその頃には、もうバッチリホルモンがでていて、オーラまで飛んでいて、すごく色っぽくなっているというのに、生娘ですからには笑っちまうのさ。でっ、彼女達が自由を、つまり自分の意志を行使する場面が1つだけある。それは、卒業するまでに、いい男をみつければいいのさ。
翆「親の奴隷から離れられる唯一の手段だ」
狙い目は、大学へやってくる常勤の若い先生。まして独身だったら、もう大変だよ。助手とか非常勤ではギャラが安いし将来性も定かでないから相手にしないのよ。あくまでも常勤。最後は教授夫人で納まれるからね。そこを彼女達は、よく見分けているわけ。
翆「もう、うきゃーー、だね(笑)」
だって新しい常勤の若い先生の嫁になっていいよ!、という女子大生が数人登場したとする。すると女の子同士で談合するわけ。「やっぱ、杏奈よ!、綺麗だし、スタイルいいし、頭は並だけど・・・」
そうやって一本化して、本命以外の女の子達は、杏奈を目一杯応援するわけ。その結果めでたくゴールインになったら一丁上がり。だって大学の先生だったら、親の前につれていっても、でかした!、高い月謝払って大学にゆかせたかいがある、というわけだよ。
若い独身の先生は、そうやってみんな落とされるわけ。だって将来は教授夫人だもん。
翆「大恋愛とかは・・ないの?」
ない!、ない!。
・・・・・
このところ小樽は随分と雪が降り続いている。もう大分積もった、静かな夜である・・・。