この夏、翆は、新型コロナ禍で多忙な病院勤めだったけど、それでも僅かな休日に、夏の記憶はちゃんと残っている。
といってもその記憶は、小樽市内の高島漁港あたりなのだが、コバルトブルーの積丹の海と積乱雲の美しい時間だった。久しぶりのデートだから、翆はレース風の黒いトップスにスカートだった。少し新鮮であり、見え隠れする翆のボディが少し色っぽいのだが・・・。
それで小さな高速艇で青の洞窟を見に行った。もちろん地中海のカプリにある青の洞窟の規模ではないにしても。やはり洞窟の中は少し冷やっとして一寸観光気分だったけど、観光ってなんか退屈だ。
岸壁で遊んでいたら、積乱雲は大きく上昇し、やがて頭上を多い、激しい雷雨がきた。雷はゆき場を求めて空をさまよい雷鳴と光を放っている。激しい雨があたりの風景を消してゆく。漁村の外れにある小さな倉庫に走り込んだ、扉もなくブロックの壁が僅かにあるだけの倉庫だ。激しい雨がトタン屋根をたたきならしてゆく。
アチキは壁により掛かりながら、翆と口づけをして、スカートの下に手を回し、翆のショーツをさげて、股間に指をいれてなで回す。すると翆がアチキのパンツのジッパーを下げて股間を撫で回し始めた。翆の細い指がイチブツを握りしめている。そして激しくしごきだした。激しい雨が外からの視線をしだいにかき消してゆく。
翆「あっ、あっ、アッーー感じてくるぅー・・・」
翆の股間が濡れてゆく。
光と雷鳴が激しくなり、倉庫の中が一瞬光る。
翆の足がアチキの腰にのっかってきた。翆の尻を抱え上げた。
翆の細い指が、イチブツを膣に導いてゆく。
ピカッとあたりの光景を浮かび上がらせ、すぐに雷鳴が身体を震わせる。
翆が足をアチキの腰に回し、ただ一点を支えに翆の身体が小刻みに上下している。
やがて翆の身体がのけぞっている。
ウウッ、ウウッ・・・・
翆の胸に顔をうずめ、翆の腰を上下に動かしてユク。
翆の身体が痙攣し始め、膣が収縮をはじめた。
翆が肩にしっかり抱きつき、ただ一点に体重をかけ腰を動かしてユク。
翆「アアッ、アアッ、くるくる・・・・」
翆の身体がガクカグと震えている。
翆「はっ、はっ、はっあああああああああーーーーーー」
翆「いってぇーーーーー」
翆の膣が激しく収縮している。
・・・とどうじに思いっきり翆の中に射精した。
翆「はあ、ああああああああーーーーー」
強烈な光が二人の姿を照らし、震えるような雷鳴が翆の嗚咽をかき消した。
・・・・・
一時の静寂をおいて、愛液の残渣が腿を下ってゆく。
次第に雨があがりはじめ、回りの風景が少し見えるようになってきた。
翆「一寸青姦の気分だったね。一気に燃えちゃった(笑)」
そういってアチキの腰から降りてアチキのズボンのジッパーをあげた。
翆の片足に引っかかっていたショーツをはかせてあげた。
・・・
やっと雨が上がり青い空と眩しい光が戻ってきた。
翆「三島由紀夫の潮騒!みたいだったねぇー」
潮騒の初江は処女だよ。
翆「(笑)」
翆「みんなデートの最後は、こんなクライマックスをするんだろうね」
もちろんさぁ。
そんな場所が漁港の回りには、多い。
お互いに少し湿った身体で重い足を引きずりながら、パス停にむかった。
・・・
それが二人の夏の記憶である。