Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ドローイング531. 小説:小樽の翆459.  うどん屋

2021年11月01日 | Sensual novel

 

 今日は、翠の実家のアトリエでパパが昔から続けているクロッキー教室の日だ。

それで、夕方駅前のマサヒロ君のスタジオに出向いて待ち合わせだ。

なにしろ、若いプログラマーの兄ちゃんと、ときおりやってくるフランクな大年増の経理の叔母半がいる3人だけのオフィスだ。

その大年増の叔母半の話が面白いのだ。

マサヒロ君のスタジオのことも、いつか語ろう。

そんなわけで、マサヒロ君を誘ってパパのアトリエへ向かう。

といつてもマサヒロ君は自分の家に帰るだけなのだが。

それで古い商店街を歩いて行くと、いいにおいが漂ってくる。

マサヒロ「やっぱ、この時間になるとお腹すいたですよぉー。軽く食べて行きませんか・・・」

「だよねぇー、寒くなってきたから暖かいものがいいなぁ」

マサヒロ「ならば、あそこのそば屋の立ち食いです!」

「あれっ!?、あのボロい建物かい?」

マサヒロ「昔からある店ですよ。ボロくても味はすごくいい。親父がツユの味にこだわって研究し尽くした味だもん」

「そうなんだぁー」

マサヒロ「だけどさぁー、そこまでこだわらなくてもいいのに、こだわっちゃったのよね。だからうどんは美味しくても、支店をだすなんてことはなく、あの店1軒きりなのです。親父がこけたらお終いですぅー」

「まだ、こけてないんだ!」

マサヒロ「多分、今日も元気だと思うよ」

暖かいうどんが心地よい季節になってきた。

・・・

天狗山をみると紅葉の真っ盛りだ。

 

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