

20XX-10-11 晴れ
女満別湖畔の絶滅危惧種ヤチウグイが消えた?。
女満別湖のヤチウグイを確認した4年後の秋。
その後もちょっと気になっていた女満別湖へ久しぶりにヤチウグイを見たくなり出かけた。
ヤチウグイは今も健在だろうか。
しかし、かなり湖周辺の環境が変わっていて、なかなか前回のヤチウグイ生息地にたどり着けない。
途中の水路で釣ってみたがヤチウグイはおらず、ウグイが入れ食いに釣れた。
よくみるとウグイも美しい魚だ。
試行錯誤しながらやっとヤチウグイの沼地に着いたがかなり雰囲気が変わっており、かっては止水状態の沼が、流れのある環境になっていた。
釣り糸を垂れると、ヤチウグイの魚信はまったく無い。
底が浅くなっており底に敷いてある網みたいなのにすぐ針がひっかかる。
恐らく何か工事が行われ、その結果ここは流れのある水路みたいになって絶滅危惧種ヤチウグイは消えてしまったようだ。
工事は絶滅危惧種ヤチウグイが棲んでいることなど全く念頭になく、もしくはまったく無視して行われたのであろう。
アメリカでは、この方面の法律が進化していて、たとえば絶滅危惧種の超小型のネズミが発見されたという理由で巨大なビル工事がとまった例があるという。
興味のない人間にとっては全く無価値ともいえるヤチウグイはこうして北海道各地で次々と消えていったのであろう。
なんともやりきれない気持ちであった。女満別湖畔のどこかに、まだヤチウグイが生き残っていることを祈るしかない。







取水場のようなところで大きな鯉がはねるのをみた。

しばらくすると、またドッポーンというすごい水音。
そして巨大な鯉がすぐ目の前ではねるのをスローモーション映画みたいに見た。
はねる鯉など釣れるはずもないのだが、急遽鯉釣り師に変身、あわてて振り込んだりしたが当然釣れない。
女満別湖畔の秘密のヤチウグイ生息地を教えてくれた膵臓癌末期の方(鯉釣り名人)を思い出した。
彼はこの巨大な女満別湖の野鯉を釣っていたのであろう。


