オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

ついに根室半島のオショロコマ発見  根室半島に幻のオショロコマを求めて その四

2016-08-13 11:05:25 | 渓流魚、蝶、自然
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ついに根室半島のオショロコマ発見
根室半島に幻のオショロコマを求めて その四


     


2011-6-10(金) 曇り 根室は霧 小雨 霧 寒い


結局いくら釣ってもアメマスばかりなのでバラ線の隙間から貯水池へ侵入。

池には小型アメマス少し。池の下流は用水路みたいなどよんとした直線状の流れが続くが魚信なし。




貯水池には上流から2本の川が入っており貯水池が合流部のふくらみみたいになっている。


上流に向かって右支流がノッカマップ川支流の上ノッカマップ沢川。






左がノッカマップ川本流である。



ノッカマップ川が貯水池に合流する手前がちょっとしたよどみになっていて、いかにも魚がいそうな感じ。

ここで25cmのオショロコマがあっけなく釣れた。


ああ。オショロコマがいた。

根室半島には今でもオショロコマはいたのだ。

本当にあっけない出会いではあったが、長年の懸案が一気に解決して思い切り感激してしまった。

腹部、胸ビレ、腹ヒレは濃いオレンジ、赤点紋理は数は普通、赤点は小型で朱色。

背部虫食い紋は普通のパターンで、パーマークは暗灰色、これといった独特の斑紋パターンは無く、頭部がやや大きめの♂個体であった。













続いて妻が25cmアメマスをかけたが撮影待ちの間に逃げられた。

続いて妻が20cmほどの二匹目のオショロコマを釣った。 

頭の形態から♂と思われるが卵巣の有無などみなければ断定は出来ない。

赤点紋理というより赤みを帯びた淡黄色小班点がちりばめられているがこの斑点の大きさはアメマスより遙かに細かいことからこの個体はオショロコマと考える。

腹部着色は淡い。

背びれの斑紋が軽微なことからアメマスとのF1 の可能性もある。













この貴重なオショロコマたちは魚類学者なら即ホルマリン漬け標本にしたいところだろうが、今回は手早く撮影して丁寧にもとの場所にリリースした。

根室半島に奇跡的に生き残っていた希少オショロコマを殺すことは私には出来ない。

この後はヤマベや小型アメマスばかりでいくらがんばってもこの二匹以外にはオショロコマはかからなかった。

アメマス幼魚はとても多いのだがオショロコマ幼魚がまったくいないことからここのオショロコマがアメマスに圧倒されつつあるのは明白だ。

やがてアメマスに駆逐され消えてゆくような気がする。 

ともかく、たったの二匹だがオショロコマは確実に生息していることが確認された。

この付近は貯水池があるために根室半島では珍しくミズナラなど小規模ながら多少の木々(広葉樹)が見られ、根室半島本来の古い自然が残っているようだ。

根室半島に奇跡的に残されたピンポイント的な貴重な自然といってよいと思う。



しかしノッカマップ川源流域は両支流とも広大な馬の放牧地などに開墾しつくされて、いわば完全に荒れ地化しており自然度はきわめて低いと思われる。

                       この項、続く。




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