12月に入ると宴会が多くなり、余興というと決まってカラオケ大会がある。外国でも日本語の発音をそのまま使った「Karaoke」と表記されるように、発祥の地は日本で酒席には欠かせない。日ごろ喉を鍛えている方にとってはまたとない出番なのだろうが、音痴党には厄介なものだ。指名されると酔った勢いで歌うのだが、コミックソングでもないのに笑い声が聞こえる。司会者が伴奏が合いませんでしたね、等とフォローしてくれるが、何の慰めにもならない。
「シング・ア・ソング・ウィズ・リドル」は、フランク・シナトラをはじめナット・キング・コール、ジュディ・ガーランド、ダイナ・ショアがネルソン・リドル楽団をバックに歌ったヒット曲を歌なしで構成したカラオケ・アルバムである。リドルの微に入り細を穿つ手書きのスコアが付けられており、キーの高さも指定されているので歌を練習するには最高のテキストだろう。ジャケットの表には「You are the solo star」、裏には「This album needs you!」とあり、たとえ音痴であってもゴージャスなリドル楽団を背景にすると気分はシナトラでありショアである。但し誰も聞いていないという設定に限るが・・・
巧みなアレンジは「Little White Lies」に始まり、「Darn That Dream」、「Day In-Day Out」と一度は歌ってみたい曲が並び、ラストはサッチモでヒットした「You're Driving Me Crazy」である。失恋の歌なのだが落ち込むような暗さはなく、哀しいまでに女心の感情表現をするビリー・ホリデイでさえストーリービル盤で軽快に歌い、ベティ・ベネットは彼氏を横に乗せ、うきうき気分でドライブしているかのように楽しい。曲を作ったのは「ラブ・ミー・オア・リーブ・ミー」で知られるウォルター・ドナルドソンで、最初に付けた「What did you do to me」という復讐めいた題名から急遽変更したというから失恋にも楽観的だったのかもしれない。そういえば暗さを跳ね返す「マイ・ブルー・ヘブン」もドナルドソンだった。
超一流のアレンジと演奏は聴くだけでも充分楽しめるが、「このアルバムにはあなたの歌が必要です」というクレジットに従い歌うのが一番である。贅沢なネルソン・リドル楽団をバックに歌って、伴奏が合わないという言い訳はできそうにない。
「シング・ア・ソング・ウィズ・リドル」は、フランク・シナトラをはじめナット・キング・コール、ジュディ・ガーランド、ダイナ・ショアがネルソン・リドル楽団をバックに歌ったヒット曲を歌なしで構成したカラオケ・アルバムである。リドルの微に入り細を穿つ手書きのスコアが付けられており、キーの高さも指定されているので歌を練習するには最高のテキストだろう。ジャケットの表には「You are the solo star」、裏には「This album needs you!」とあり、たとえ音痴であってもゴージャスなリドル楽団を背景にすると気分はシナトラでありショアである。但し誰も聞いていないという設定に限るが・・・
巧みなアレンジは「Little White Lies」に始まり、「Darn That Dream」、「Day In-Day Out」と一度は歌ってみたい曲が並び、ラストはサッチモでヒットした「You're Driving Me Crazy」である。失恋の歌なのだが落ち込むような暗さはなく、哀しいまでに女心の感情表現をするビリー・ホリデイでさえストーリービル盤で軽快に歌い、ベティ・ベネットは彼氏を横に乗せ、うきうき気分でドライブしているかのように楽しい。曲を作ったのは「ラブ・ミー・オア・リーブ・ミー」で知られるウォルター・ドナルドソンで、最初に付けた「What did you do to me」という復讐めいた題名から急遽変更したというから失恋にも楽観的だったのかもしれない。そういえば暗さを跳ね返す「マイ・ブルー・ヘブン」もドナルドソンだった。
超一流のアレンジと演奏は聴くだけでも充分楽しめるが、「このアルバムにはあなたの歌が必要です」というクレジットに従い歌うのが一番である。贅沢なネルソン・リドル楽団をバックに歌って、伴奏が合わないという言い訳はできそうにない。