レコード、それも音楽の内容に全く関係のない内袋の話になるが、日本盤のそれはポリエチレンの袋になっていて湿気の問題を除けばレコードを保護するうえでは最も適した素材といえる。これが輸入盤、正確に言うとアメリカ盤のそれは紙製になっていて、湿気は防げるものの長期的に出し入れすると盤面に細かい擦れがつく可能性が高い。レコードを貴重品とみる日本とドラッグストアでも手軽に買えるアメリカの違いだろうか。
そのアメリカ盤の内袋にも秘かな楽しみがある。ほとんどは印刷がされていない白い紙なのだが、コロンビアやビクター、ABCパラマウントといった大手のレーベルは、新譜や売り込みに力を入れているアルバムを内袋に印刷してありカタログを眺める気分だ。なかには綺麗なカラー印刷もあり、買ったアルバムが失敗でもこんなレコードがあるんだとか、次はこれを買おう等と内袋を見るだけで幸せになれる。写真のアルバムはジョナ・ジョーンズの「Swingin' On Broadway」で、これはキャピトル・レコードのカラー内袋に紹介されていて、見つけたら手に入れようと探していたものだ。
残念ながら中古レコード店のエサ函では巡り会えなかったので、不本意ながらCDで入手した。ジョナには「Swingin' At The Cinema」という作品もあり、こちらも同じようなファッションの金髪美女二人が違う構図で写っていたので対をなす作品なのだろう。この57年録音のブロードウェイはタイトル通りの内容で、ミュージカルの名曲を集めたものだ。どの曲もピアノトリオをバックに粋で洒脱なトランペットを楽しめる。アルバムトップはロシアの作曲家ボロディンの弦楽四重奏曲を改作した「キスメット」からの「ビーズと腕輪」で、リズミカルで歯切れの良い演奏が楽しい。ジャケ買いの1枚とはいえ最高のアルバムである。
キャピトルのカラー内袋に包まれていたレコードは高校生のころ買ったビートルズかザ・ビーチ・ボーイズだったと思うが、後に入手したシナトラやキング・コールの50年代のレコードはモノクロで印刷された内袋を使っていた。片側はレコードの紹介だったが、反対側は円柱形の形状からキャピトル・タワーと呼ばれている同社の本社ビルである。レコード盤を重ねたビルのデザインはレコード文化の象徴だったのかもしれない。
そのアメリカ盤の内袋にも秘かな楽しみがある。ほとんどは印刷がされていない白い紙なのだが、コロンビアやビクター、ABCパラマウントといった大手のレーベルは、新譜や売り込みに力を入れているアルバムを内袋に印刷してありカタログを眺める気分だ。なかには綺麗なカラー印刷もあり、買ったアルバムが失敗でもこんなレコードがあるんだとか、次はこれを買おう等と内袋を見るだけで幸せになれる。写真のアルバムはジョナ・ジョーンズの「Swingin' On Broadway」で、これはキャピトル・レコードのカラー内袋に紹介されていて、見つけたら手に入れようと探していたものだ。
残念ながら中古レコード店のエサ函では巡り会えなかったので、不本意ながらCDで入手した。ジョナには「Swingin' At The Cinema」という作品もあり、こちらも同じようなファッションの金髪美女二人が違う構図で写っていたので対をなす作品なのだろう。この57年録音のブロードウェイはタイトル通りの内容で、ミュージカルの名曲を集めたものだ。どの曲もピアノトリオをバックに粋で洒脱なトランペットを楽しめる。アルバムトップはロシアの作曲家ボロディンの弦楽四重奏曲を改作した「キスメット」からの「ビーズと腕輪」で、リズミカルで歯切れの良い演奏が楽しい。ジャケ買いの1枚とはいえ最高のアルバムである。
キャピトルのカラー内袋に包まれていたレコードは高校生のころ買ったビートルズかザ・ビーチ・ボーイズだったと思うが、後に入手したシナトラやキング・コールの50年代のレコードはモノクロで印刷された内袋を使っていた。片側はレコードの紹介だったが、反対側は円柱形の形状からキャピトル・タワーと呼ばれている同社の本社ビルである。レコード盤を重ねたビルのデザインはレコード文化の象徴だったのかもしれない。