原節子さんを話題にした先週、代表作の「東京物語」がどのような評価を得ているのか調べた。紹介した「21世紀に残したい映画100本」の他に、2012年には「映画監督が選ぶベストテン」第1位に選ばれている。色んなベストがあるものだと関心したついでに音楽賞の一覧を見てみるとアメリカに「Songwriters Hall of Fame」というのがあり、「Johnny Mercer Award」や「Sammy Cahn Lifetime Achievement Award」等の部門が並んでいる。
そのなかの「Towering Song Award」に、「All of Me」があった。2000年に選ばれている。ジャズシンガーなら一度は歌う曲なのでジャズファンに説明の必要はないだろう。インストも多くの録音があるが、なかでも度肝を抜かれたのはリー・コニッツだ。初めて聴いたときの驚きは今でも覚えている。とある本格的鑑賞店と呼ばれるジャズ喫茶で、「Very Cool」でようやくコニッツという名前を覚えたころだ。薄暗い空間に置かれた赤と黒のジャケットはそれだけで空気を動かす「Motion」で、テーマらしきものが出てこないままアドリブに入っていく。曲名がわからないので、勉強のためジャケット裏を見せてもらう・・・
あの曲だよとマスター氏はニヤリと笑う。ベースのソニー・ダラスはトリスターノと共演しているので違和感はないが、意外なのはエルヴィン・ジョーンズだ。インプロヴァイズの極致ともいえる整合性のない展開なのだが、音と音がぶつかることなく調和が取れている。当初、ドラムはニック・スタビュラスが叩いていたがコニッツは満足できなく、エルヴィンに替えて録音した経緯がある。この録音は1961年。エルヴィンが参加したサックス、ベース、ドラムという同じ編成のセッションが1957年にあった。ロリンズから刺激を受けたことは間違いないだろう。天才は同時期の天才から影響を受け更に大きくなる。
「Towering Song Award」は、1995年の「As Time Goes By」が最初の選出で、「Happy Birthday To You」、「How High The Moon」、「The Christmas Song」、「Fly Me To The Moon」、そして「All of Me」と続いていく。年末になると日本でもレコード大賞やら歌謡大賞やら有線大賞やらで賞があふれる。果たして10年後歌われている曲、いや来年まで覚えている曲があるだろうか。賞をとれる曲とは100年経っても色褪せない曲をいう。
そのなかの「Towering Song Award」に、「All of Me」があった。2000年に選ばれている。ジャズシンガーなら一度は歌う曲なのでジャズファンに説明の必要はないだろう。インストも多くの録音があるが、なかでも度肝を抜かれたのはリー・コニッツだ。初めて聴いたときの驚きは今でも覚えている。とある本格的鑑賞店と呼ばれるジャズ喫茶で、「Very Cool」でようやくコニッツという名前を覚えたころだ。薄暗い空間に置かれた赤と黒のジャケットはそれだけで空気を動かす「Motion」で、テーマらしきものが出てこないままアドリブに入っていく。曲名がわからないので、勉強のためジャケット裏を見せてもらう・・・
あの曲だよとマスター氏はニヤリと笑う。ベースのソニー・ダラスはトリスターノと共演しているので違和感はないが、意外なのはエルヴィン・ジョーンズだ。インプロヴァイズの極致ともいえる整合性のない展開なのだが、音と音がぶつかることなく調和が取れている。当初、ドラムはニック・スタビュラスが叩いていたがコニッツは満足できなく、エルヴィンに替えて録音した経緯がある。この録音は1961年。エルヴィンが参加したサックス、ベース、ドラムという同じ編成のセッションが1957年にあった。ロリンズから刺激を受けたことは間違いないだろう。天才は同時期の天才から影響を受け更に大きくなる。
「Towering Song Award」は、1995年の「As Time Goes By」が最初の選出で、「Happy Birthday To You」、「How High The Moon」、「The Christmas Song」、「Fly Me To The Moon」、そして「All of Me」と続いていく。年末になると日本でもレコード大賞やら歌謡大賞やら有線大賞やらで賞があふれる。果たして10年後歌われている曲、いや来年まで覚えている曲があるだろうか。賞をとれる曲とは100年経っても色褪せない曲をいう。