猫がいると、網戸と障子と襖は必ず破られる。桟まで折られている障子と襖はどうしようもないが、アルミ製網戸は網を張り替えれば元通りになる。しかし、柱は爪研ぎでささくれ立ち、畳表の一部は剥がされてガムテープを張っている始末。退去の際の「原状回復」にいったいいくら取られることか。
とりあえず、近所の島忠ホームセンターに行ってみる。ほかの島忠ホームセンターを知らないが、この中規模店はほぼ女性店員だけで切り回ししている様子。とくにベテランのおばさん店員の商品知識が的確なのがありがたい。大規模ホームセンターのような、店長やマネージャー、スーパーバイザーや契約社員、パートアルバイトという組織だったところが見えず、もしかすると全員がパートアルバイトではないかと思えるフラットな雰囲気が好ましい。上司をうかがうという様子がないのだ。何かを尋ねて即答できないと、「上の人」ではなく、すぐに「担当者」か「くわしい人」が呼ばれ、その人は客が納得するまで話しにつきあう。そこいらが、高齢者のリピーターを惹きつけているようだ。
「はじめて網戸張替えするのですが」と売場のおばさん店員に相談を持ちかけると、網戸の溝に網を押し込むゴムのサイズはわかりますかという。持参した短く切ったゴムを差し出すと、直径を測ってくれる。3.5mmだということで、これを20m320円で買い求め、次は網である。普通タイプなら680円くらいからあるが、ペット用の厚くて丈夫なものを選ぶ。網戸一枚分で2,480円也。かなり高い。それと、網戸の溝に網とゴムを押し込むためのローラー280円。余った網を切る専用カッターも120円で売っていたが、普通のカッターがあれば必要ないとのことだった。
張り替えすべき網戸は、2枚と半分あるが、とりあえず1枚張ってみることにした。ルーフバルコニーに網戸を置き、その上に網を広げ、ローラーを使って網と一緒にゴムを溝にで押し込んでいくだけ。余ってはみ出た網をカッターで切れば、出来上がり。実に簡単な作業なので、所要時間は小一時間。てなわけはない。1枚張るのに、2時間はかかった。炎天下、押さえ込んでもすぐに浮いてしまうゴムを力任せにギューギュー。ローラーでゴムを押し込むのに、かなりの力と汗を費やすことになった。女性にはとても無理な作業だ(「ねえ、網戸張り替えたのよ。大変だったんだから」と奥方が帰宅したあなたにいったら、「よし、マッサージしてやろう」くらいはいわなきゃダメですぜ)。
ひとついえるとすれば、ペット用の厚手タイプではなく、もっと薄い普通タイプの網なら、もう少しスムーズだったかもしれない。四隅にL形にゴムを回すのに苦労した。結局、二隅は力任せのローラーによってL形が切断されてしまった。ゴムやローラーのパッケージに書いてあった「取説」通りやってみた結果である。それでも、ピンとではなく少し緩いが、ちゃんと張れた。大きなカットグラスにたくさんの氷をぶちこみ、冷たい麦茶を一気のみしてから、遅まきながら、ネット検索。あるじゃないの。最初から、これを参考にしていればよかった。
キレイに出来る、石川式網戸張替え方法
http://car-e.net/amido.htm
おさえローラーで網戸を固定するゴムを溝に入れると、この外径の大きい側のゴムを押さえ込み、外径の大きい側のアミを引っ張る事になります。これを理解しておいてください。
ここ、大事なポイントです。