娘の杏もCMの多いこと。
渡辺謙さん、ダボス会議でスピーチ 原子力からの転換訴える
http://www.tokyo-np.co.jp/feature/news/davos.html
世界資本主義の総本山で、俳優の渡辺謙が「脱原発」をスピーチしたらしい。
どういう経緯からダボス会議のスピーチになったのか背景がわからないが、あれほどCMに出まくっているのに「脱原発」をカミングアウトするのはなかなか勇気と決断を必要としたはずだ(CMから高いギャラを得ておきながら、「脱原発」を広言するのは矛盾している? それはただのやっかみだ)。
俳優としてはあまり高く買っていないし(いそいそハリウッドに出演するなよ。「インセプション」のプロモーションでデカプリオが来日したとき、日本の至宝のような映画俳優と共演できるのは光栄といったのには、赤面したじゃないか。渡辺謙以外にも思い当たらないが、たとえば、黒澤映画で「七人の侍」や「生きる」を演じた頃の志村嵩あたりを日本の至宝のような映画俳優というのじゃないか)、
スピーチ内容のほとんどの典拠に同意同感できないし(司馬遼太郎『坂の上の雲』と渡辺京二『過ぎし日の面影』あたりか。どちらも名著だが、それだけでは困る。少しは反論や異論もおさえないと)、
有能なスピーチライターを雇うべきだったなと論旨の展開に残念感は残るけれど(中学生のスピーチなみだ。トピックやデータを入れずに、自分語りだけで押し切ろうとするのは、社会人のスピーチとしてはありえない。それと英語で話したのだろうか?)、
そこは見直した。
東京新聞以外のほとんどのメディアは、結論の「脱原発」を無視して、「絆」(嫌な言葉にしやがって)のスピーチをしたと報じたそうだ。渡辺謙念願の「脱原発」にはあまり貢献しそうもないが、「言論の自由」のやぶ蛇に一石を投じたかもしれない。
(敬称略)
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