月齢の十五日、満月が近づくにつれ、驚異の生命力と体力が満ちる狼男も、生まれたての新月には弱々しい白い子犬のようなもの。ウォンと月に吠えた頭上から、猫の声も降ってきた。
まつくろけの猫が二疋、
なやましいよるの家根のうへで、
ぴんとたてた尻尾のさきから、
糸のやうなみかづきがかすんでゐる。
『おわあ、こんばんは』
『おわあ、こんばんは』
『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』
『おわああ、ここの家の主人は病気です』
糸のように薄い三日月の光の下、犬と猫と朔なる病弱の詩人の同床異夢。
というわけで、満月ではなく、今夜のような新月を思い浮かべて、ドビュッシーのクレア・ドゥ・ルーンです。もとい、ドビッシーの月の光(Clair de lune)です。
Simon Trpceski
David Oistrakh
Laurindo Almeida
Ocean's 11 Fountain Scene
おまけ。療養中のマルス君へ。ドビッシーに勝るとも劣らぬ名曲です。
Django Reinhardt - Claire De Lune - Paris 16.04.1947
(敬称略)
まつくろけの猫が二疋、
なやましいよるの家根のうへで、
ぴんとたてた尻尾のさきから、
糸のやうなみかづきがかすんでゐる。
『おわあ、こんばんは』
『おわあ、こんばんは』
『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』
『おわああ、ここの家の主人は病気です』
糸のように薄い三日月の光の下、犬と猫と朔なる病弱の詩人の同床異夢。
というわけで、満月ではなく、今夜のような新月を思い浮かべて、ドビュッシーのクレア・ドゥ・ルーンです。もとい、ドビッシーの月の光(Clair de lune)です。
Simon Trpceski
David Oistrakh
Laurindo Almeida
Ocean's 11 Fountain Scene
おまけ。療養中のマルス君へ。ドビッシーに勝るとも劣らぬ名曲です。
Django Reinhardt - Claire De Lune - Paris 16.04.1947
(敬称略)
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