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今夜は、バイミ~ビスタシェ~ン♪

2014-02-17 21:36:00 | 音楽
誰でもどこかで聴いた覚えがあるはずです。"Bei mir bist du schoen" 「素敵なあなた」という邦題がついています。

Andrews Sisters


1938年、この歌を大ヒットさせたアンドリュー・シスターズです。1938年(昭和13)はナチスドイツがオーストリアを併合し、日本は国家総動員法を発令、重慶爆撃を行なって、第二次世界大戦へまっしぐらに進んでいました。「エクスプレェイン(explain)」の歌詞が聴きとれるでしょうが、「どうか素敵なあなたのことを私に説明させて」というたわいない歌がアメリカでは歌われていたわけです。

マックス・ラーベとパラスト(宮殿の意)オーケストラです。この1920~1930年の歌と演奏スタイルで、ドイツでは大変な人気を誇っているそうです。ナチ政権下で、「退廃音楽」と烙印をおされて追放された、耽美でエロでゲイなパフォーマンスを再現する狙いでしょう。

Palast Orchester Max Raabe


ライザ・ミネリの「キャバレー」を思い出しますね。もちろん、来日公演もしていて、日本発売のCDには、ボーナストラックとして、「野球小僧」と「夜来香」などの古い歌を入れているそうです。徹底していますね。

ケビンがすばらしく楽しくかっこよいですね。スペインはバロセルナから以外は不明です。ケビンの開けっぴろげの陽気さはアメリカ人にみえます。

Kevin & Carla


アンドリュー・シスターズのジャズアレンジで大ヒットしましたから、ジャズナンバーとして、世界中のデキシーやスイングバンドが演奏しています。この「熱いイワシ(The Hot Sardines)」バンドはニューヨークが根拠地のようです。クラリネットが入ると、俄然、ジューイッシュジャズになります。

The Music Playground Presents The Hot Sardines


もともとはユダヤ系のイデッシュ語ミュージカルの挿入歌で、「Bei mir bist du schoen(英語表記)」はイデッシュ語なわけです。イデッシュバージョンもありますが、なにせ、イデッシュ・ツイスト・オーケストラですから、かなりでたらめと思いきや、やっぱり歌い手は下品でした。

Yiddish Twist Orchestra - Bei Mir Bistu Shay


過去の動画風ですが、現代のバンドです。ポンチャクの李博士を思わせますね。変な帽子をかぶっているところも。

次はジプシースイングジャズバンドらしいのですが、ヴォーカルが小粋に歌っています。ユダヤ系の音楽はジプシー系にも近いのでぴったりはまりますね。

Jonny Hepbir Trio with Sara Oschlag - Gypsy Swing Jazz Band Hire UK


最後に。
オーストラリアのユダヤ系フォークシンガーが亡き祖父母を偲び、この歌を捧げました。古いアルバムの写真から、おたがいを "To Me You're Beautiful"(英語タイトル)と眩しげにみつめていた、祖父母の若き日々をひとつのラブストーリーに構成しています。絵に描いたような美男美女です。祖父が亡くなったのは昨年だそうです。

Recorded by Ange Takats


(敬称略)
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