松本龍復興相が宮城県知事にブチギレ! 「今のはオフレコ。書いたらその社は終わり」と言うも東北放送が報じる
http://rocketnews24.com/2011/07/04/109547/
お怒りはごもっともです。福岡県に縁のある者の一人として、松本龍になり代わりましてお詫びを申し上げます。しかし、ここだけの話ですが、実のところ、福岡県民で松本を恥じ入る者は少ないのであります。福岡の男は、総じて、松本のTV画像を観て大笑いしております。たとえ身に覚えはなくても、身の回りに覚えのある人物が多々いるからであります。
ああいう因縁のつけかた、粗暴な言葉づかい、ヤクザめいた恫喝、東京や京都ならゴロツキと眉をひそめられる振る舞いこそ、彼の地では、一般的には男らしいとされているのです。「さすが、太(ふと)か男たい」と感心されるのです。
田舎に住むということは、松本のような男に、歯クソのついたコップを「ま、一杯飲め」と突き出され、「お流れ頂戴」と両手で押し戴くことなのです。松本も最初からあんな低劣下品な男だったのではなく、そういう男になろうと努力した結果なのです。バカの標本に見えても、博多中洲に顔だせば、「龍ちゃん」「先生」「社長」と大人気なのです。松本が一声かければ、歯クソのついたコップを回し飲みした男たちが何千と集まるのです。
また、松本のために、一言弁解させていただければ、田舎の県知事というのも、松本以上に傲慢無礼という御仁がまま見受けられます。地位をかさに着たバカ役人には、さらに尊大に出て圧倒するということも、田舎では効果的な場合もあるのです。
復興担当大臣とは、そんなバカ役人を含む国や地方の行政組織の利害を調整しながら、復興の諸策を実行しなければならない立場です。そして、役人を相手にした経験がわずかでもある人なら、それがどれほど困難な仕事かわかるはずです。
複雑に錯綜した行政組織の利害にくわえ、彼ら役人たちの利害というカフカ的に不条理な「道理」を引っ込めさせて、ときには暴力的に振る舞っても「無理」を通さなければ、何一つ動かないという場合もあるのです。
松本龍を東北の被災地に佇む「海辺のカフカ」だというつもりはさらさらありません。だが、菅内閣が松本復興担当大臣に期待しているのは、まさに横紙破りと横車を押すことなのだろうと思えます。
いうまでもなく利害の調整は、すなわち利権の盛衰にほかなりません。利権の在処をいち早く嗅ぎつけるには、独特の嗅覚が必要ですが、それは大学の政治学者の先生や民主党のお坊ちゃん議員たちには、とても求められないものです。
公利公益を論ずるのは誰にでもできますが、公利公益はたえず膨大な私利私欲にさらされ、その私利私欲を相手にするのが政治という仕事の大半です。自らの私利私欲を自覚しない人間には、他人の私利私欲がわからず、私利私欲によって動く人間を動かすことや止めることができません。
一方、私利私欲は、その人を縛っている弱点でもあります。菅内閣のなかで、そんな役人の弱点を知り、役人を動かせるのは、福岡の松本龍のほかに見当たらなかったという意味で、「適材適所」なのでしょう。
なんと醜悪陋劣な政治と顔をしかめるより、福岡の男たちのように、「バカモンが」と笑うほかありません。東北の皆さんはとても一緒に笑う気にはなれないでしょうが、「バカモン」は罷免されなくとも、いずれ故郷に帰ります。
えっ、もう辞任したの? これで瓦礫の処理はまた遅れるな(7/6 18:58記す)
(敬称略ではなく呼び捨て)
麻生と松本というのでは、もっと言いたいこともあるけど、言えない。というか言えなくしてしまったのが、この人たちの運動のダメなところだと思うんですがね。