新国立劇場でバレエ「シンデレラ」を観て来ました。
去年の今頃観た「くるみ割り人形」といい、どちらも本当にこの時期にぴったり。
きらびやかで美しくて、ワクワク感に溢れてて。
特に英国人アシュトンの振り付けによるこの「シンデレラ」は
義理の姉二人が男性による道化のような存在で、コミカルな笑いもたっぷりです。
ハンサムな王子様と美しいシンデレラのパ・ド・ドゥは、夢見るようなすばらしさ。
「シンデレラ・ストーリー」という言葉があります。
貧しいけれど心が清らかな美しい女性が、理想の王子様と結ばれる、
というような意味でしょうか。
今年流行った「アナと雪の女王」は姉妹愛と女子の自立の話であって、
シンデレラ・ストーリーじゃないところが目新しかったね、などと言われました。
でもこの歳になると、夢のシンデレラ・ストーリーといっても
つい意地悪な目で見たくなったりします。
灰かぶり姫は王子様と結ばれてから、その後大変ではなかったのか。
教養もマナーもなくて、お城での生活は大丈夫だったのか。
お城のお妃(姑)には、さぞ気に入られなかったのではないのか等々と。
例えば故ダイアナ妃も、シンデレラ・ストーリーの主役であったでしょう。
(もっとも彼女は、元々レディの称号を持った伯爵家の令嬢でしたが)
英国皇太子チャールズに見初められてのあの美しいウエディング姿には
全世界が見とれましたが
チャールズは年上の女性カミラと不倫を続け、
ダイアナ自身も精神を病み、不倫を繰り返し、結局あのような謎の死を遂げてしまった。
結婚はゴールではなく、始まりなのだなあとつくづく思います。
といった雑感まみれで鑑賞しても、楽しく優雅なひとときだったのでした。