エーゲ海に数ある島の中でも、サントリーニ島は一番人気があるのだそうです。
そこのイアという町から見る夕陽は、世界で一番美しい夕陽とも言われているらしい。
そのサントリーニ島に二泊。
白く塗られた民家に青いドームの教会。
そんな街並みが傾斜に沿って何処までも続いている。
ところどころに鮮やかなブーゲンビリアの花が咲き乱れ、
狭い路にはロバがのんびりひかれて歩いている。
確かに美しい。
島の中で一番大きな町フィラのホテルに宿泊。
そこから車で30分ほどのイアという町が、その夕陽の絶景ポイントと言われている所なのですが
しかしどちらも、実は断崖絶壁の上にあるのです。
港から車でかなりかかります。
しかもここは、活火山を抱えた火山島でもあるのです。
有史以来、何度も噴火を繰り返しているといいます。
紀元前1600年頃の大爆発で今の様な地形になり、
1956年の地震でも、建物の大半が崩れたのだそうです。
(港から見るとこんな感じ)
ローカルガイドの女性は、この島がどんなに素晴らしいかということを
熱心に語ってくれました。
どんなに美しいか、自分がいかにこの島を愛してるか。
しかしこちら、映画館もディスコもデパートもないのです。
断崖の上にあって町の中では車も使えず、水も年中不足しているというのです。
地震国から来た私、つい意地悪な質問を投げかけてみました。
噴火が心配ではないのか、ここを出て行きたいとは思いませんかと。
答えは、神様に守られているから大丈夫、ここに満足しているというものでした。
パトモス島のローカルガイドの女性も
"I love Patmos!! Sooooo beautiful island!!"と繰り返していました。
無論、彼女たちは観光で生活している人たちです。
仮に不満を持っていたとしても、一見の観光客などに
それを漏らしたりしないでしょう。
それでも、私は自分の住んでいる所をそんな風に言えるだろうかと
つい考えてしまいました。