
「雪を見ながら温泉に入りたい!」という夫の一言で
水上温泉に行って来ました。
しかしその陰には、一晩のタロウの世話を頼むべく息子たちを拝み倒し、
なんとか了承してくれた次男にカシミヤのマフラーを買うなど、地味な私の努力が。
私はタロウも連れていけるペンションなどで十分なのに
夫は言い出したら聞かない。

我家は温泉に行くといったら伊豆や箱根方面が多いので
北関東というのは珍しいのです。
タロウもいないので、今回は電車でのんびりと。
スマホをいじったり本を読んだり、気が付いたら周りは雪景色でした。
関東と言っても広いですね。

着いた時は青空だったのですが、その後細かい雪が舞い、一晩中降り続いたようです。
雪の中での露天風呂は、確かに極上のものでした。

(貸し切り露天風呂)

こんな時に持って行くのは、肩が凝らない軽い本に限る。
本棚から引っ張り出したのは、95年から週刊朝日に連載されたエッセイ集。
この頃はまだ水丸氏もお元気で、ハルキもエラそうな大家じゃなくてよかったな。
「全裸家事主婦クラブ」なんて文章があるのです。

これはハルキがアメリカに住んでいた頃、向うの新聞の人生相談コーナーに
「自分はいつも全裸で家事をしているのだが、あるとき裏口から入り込んだ男にレイプされてしまった。
どうしたらいいか?」というのを見つけて、なんという国なんだと驚くのですが
後日、日本の読者から、いや私も全裸で家事をしているという投書が多数寄せられて
もっと驚いた、というもの。
ハルキのゆるい文章も、水丸のゆるいイラストも楽しい。
水丸氏が、まさかあんなに早く亡くなっちゃうなんてね。
源泉湯の宿松乃井