Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

差がありすぎ!と「52ヘルツのクジラたち」

2021年02月15日 | 

春の緊急事態宣言下に買ったGlidicのワイヤレス・イヤフォン。
毎日一時間ほどのタロウの散歩時に重宝していたのですが、何しろ落ちやすい。



で、ダイソーでワイヤー付きのイヤフォンを買ってみました。
こんな値段で聴けるの?と思いながら試してみたら、ちゃんと聴こえる。
しかし。
タロウの散歩の際に装着して、パンツの後ろポケットにスマホを入れたら聴こえない。
ダウンのポケットに入れても駄目、手に持ったスマホの向きを変えても駄目。
結局、一定の位置と角度に決めて、片手にスマホを捧げ持たないと聴こえないことが判明。
Glidic7千円とダイソー300円では、差がありすぎたか…




52ヘルツの鯨というのは、他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴くという鯨のことだそうです。
沢山の仲間がいる筈なのに、自分の声を永遠に届けられない、孤独な鯨。
親に虐待されて育った女性キナコと、母に虐待されている少年ムシの物語。
虐待されている子供は、そのことを外に訴えることができない。
その少年の声なき声を、同じ体験を持つキナコは必死に聞き取ろうとする。
「わたしはあんたの誰にも届かない52ヘルツの声を聴くよ」
今時の社会問題を、ラノベ風にさらりと書いているところに好感が持てました。
「よそもん」キナコへの、田舎特有の剥き出しの好奇心も面白い。
心に傷を負って東京から大分の海辺の村に引越しした若い女性を、地元住民は想像逞しく噂するのです。
「元風俗嬢」と見なし、あまつさえ若いのに仕事もしないとは何事だと説教しようとする。
キナコが関わった男のおばあちゃんなど、味方につけてしまえばこんな頼もしい存在もないのだけど。
良くも悪くも、田舎の人間関係は濃密ですね。

「52ヘルツのクジラたち」 


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする