ピエタとは、イタリア語で「で「あわれみ」とか「なぐさめ」という意味だそうで、ヴァチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂には、イエスの遺骸を抱くマリアの、その名の有名な像があります。
18世紀、爛熟期のヴェネツィア。慈善修道院ピエタで育てられた主人公エミーリアを語り手として、修道院の音楽教師でもあった大作曲家ヴィヴァルディの死から始まる物語。
ヴィヴァルディの遺品の楽譜を探して、捨て子としてピエタで育ったエミーリアが、貴族の娘ヴェロニカ、高級娼婦のクラウディアなどと出会い、彼女たちの人生そして自分の人生とも向き合うことになる。
不思議な物語です。
よく言えば、水の都ベネツィアで織りなされる、大人の童話のような美しい物語。
悪く言えば、生活臭がまるでなく、例えばベネツィアのあの水の生臭さ、絡みつく湿度、当時あったであろう熾烈な格差意識などはまるで描かれていない。
水の都は確かに夢のように綺麗でしたが、ちょっと旅行しただけでも不自由な点も多々あったのに、透き通った水彩画のように美しく描かれています。
リアリティを書くばかりが小説ではないのですから、それはそれとして、18世紀のベネツィアを舞台に生き生きと暮らす女性たちの物語を楽しむことができます。
2012年本屋大賞候補第3位。
「クラウディアさんは少し考え、身分や権威など幻だと思っているところかしら、とわたしに訪ねた。それとも、腐りかけたヴェネツィアの匂いを嗅ぎつけているところかしら。だったらここから出て行けばいいものを、わたしはヴェネツィアを離れられない。愛しているから、この街を。その人もきっとそうなのね。この街には、ベネツィアという籠から出られない小鳥がたくさんいる。」
水の上に造られた神秘的な街。
自動車はおろか、自転車もバイクも使えない不便な街。
ヴェネツィアは、温暖化で2100年までに沈んでしまうという説もあるようです。
人類の遺産として、あの美しい水の都はいつまでも存続して欲しいものです。
18世紀、爛熟期のヴェネツィア。慈善修道院ピエタで育てられた主人公エミーリアを語り手として、修道院の音楽教師でもあった大作曲家ヴィヴァルディの死から始まる物語。
ヴィヴァルディの遺品の楽譜を探して、捨て子としてピエタで育ったエミーリアが、貴族の娘ヴェロニカ、高級娼婦のクラウディアなどと出会い、彼女たちの人生そして自分の人生とも向き合うことになる。
不思議な物語です。
よく言えば、水の都ベネツィアで織りなされる、大人の童話のような美しい物語。
悪く言えば、生活臭がまるでなく、例えばベネツィアのあの水の生臭さ、絡みつく湿度、当時あったであろう熾烈な格差意識などはまるで描かれていない。
水の都は確かに夢のように綺麗でしたが、ちょっと旅行しただけでも不自由な点も多々あったのに、透き通った水彩画のように美しく描かれています。
リアリティを書くばかりが小説ではないのですから、それはそれとして、18世紀のベネツィアを舞台に生き生きと暮らす女性たちの物語を楽しむことができます。
2012年本屋大賞候補第3位。
「クラウディアさんは少し考え、身分や権威など幻だと思っているところかしら、とわたしに訪ねた。それとも、腐りかけたヴェネツィアの匂いを嗅ぎつけているところかしら。だったらここから出て行けばいいものを、わたしはヴェネツィアを離れられない。愛しているから、この街を。その人もきっとそうなのね。この街には、ベネツィアという籠から出られない小鳥がたくさんいる。」
水の上に造られた神秘的な街。
自動車はおろか、自転車もバイクも使えない不便な街。
ヴェネツィアは、温暖化で2100年までに沈んでしまうという説もあるようです。
人類の遺産として、あの美しい水の都はいつまでも存続して欲しいものです。
https://blog.goo.ne.jp/narkejp/e/d894cc9441f8fa61c53d31cd0565119e
zooeyさんが読まれたこのピエタ
この夏きょんきょん(小泉今日子)プロデュース
主演で舞台化されますよ。
ちなみに浅田次郎さん原作のピエタの
ミュージカルvaは5月に観劇しましたが…
同じ題名でも全然違いますね。
>カルロとエミーリアとの、若き日のカーニヴァルの恋の顛末
私はこの辺り、もっと書いて欲しかったと思いました。
所詮、貴族の跡取り息子と慈善修道院で育てられた孤児では無理だろうとは思いましたが。
あの年の本屋大賞は「船を編む」、こちらも面白かったですものね。
キョンキョン主演なのですね。
あの淡々とした物語を、どう舞台化するのかと思います。
最後にちょっとした驚きはありますが…
浅田次郎の「ピエタ」は内容は別物なのでしょうか?
その後腰を痛めてしまったのですが、抽選も落選でした。
当選したとしても今回は行けなかったのですが、追加公演もあり応募者が多数だったのだろうと思います。
原作、読んでみたいです。
小さな劇場なのにねえ?
随分前に行ったきりです。
この本は平易な文章で、とても読みやすいです。
綺麗過ぎる嫌いがありますが…